AREA'01 ART SPACE 201 2001/3/1-3/6

 


 

 

   

 アートスペース201(南2西1山口中央ビル)では中橋修さんの個展。6階の3室を使っています。
「あまり種明かしをしたくない」という作家の意向もあるので詳しくは書きませんが、結論から言うとけっこうイイです。今までの中橋さんのインスタレーションも、ミニマルアートにつながるすっきりした造形と、コンセプトを持っていたのは確かです。でも、今回は、それだけにとどまらず、影という要素を生かし、見る人ごとに異なる様相を見せる作品に仕上がっています。解釈を聞いて「ふーん、そうなのか」で終わり、という作品ではないんですね。シンプルなのに、見る角度を変えて長時間楽しめる。そのうちに、存在と非在というような哲学的なテーマにいつの間にか迫っている自分に気づく。
 作品の鮮やかな青と黒は、ネオカラーという顔料を使ったそうです。
 それにしても、最初の部屋で作品の中を覘いたときは、この暗闇はずーっとつづいているんじゃないかとおののいちゃいましたよ。目が慣れてくるとこれまた、「おおっ」なんですが。筆者は、中橋さんの展覧では(1996年以降ですが)ではベストだと思いました。



                                    筆者   梁井 朗 氏

 

梁井氏のホームページ『ほっかいどう あーと だいありー』の「つれづれ日録」2001年3月2日(金)より