AREA'01 ART SPACE 201 2001/3/1-3/6

 


 

 

   

「時の止まる瞬間と永遠の流れを同時に感じてみたい」これが今回の作品にたいして描いた最初のイメージだった。
 光の役割は充分意識していたので、照明についても入念に検討した。スポットライトが広い範囲を照らし過ぎるという計算外のことはあったが、その他はプランに近いものができあがった。作品を眺めているうちに、あることに気づいた。それまで光のことばかり考えていたが、影は独自な存在としてしっかり主張していたのだ。決して「陰」の存在ではなかった。闇の世界に光が差してきたと考えると、闇が基本でベースになる。忘れていたものを改めて意識させられたというのが正しい。とにかく、不思議な感覚に導かれ、興味深い世界を発見できて嬉しかった。
 そのあとも、闇から、影から光を考えるといろいろなものが見えてきた。

                                            中橋 修