ある日のひとこと

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

ずっと以前に新田次郎にはまって山岳物から時代物まで読み続けた時期があった。惹き付けられる展開と内容のおもしろさはもちろんだが文体が気に入ったのも理由だった。誰かの言葉に『1ページ読んで入り込めなければその本を読むのは止めたほうがいい』というのがあったが当っていると思う。その点、好きな作家の場合は書き出しの1行目から引き込まれてしまう。文体にも好き嫌いがある。12-11-30

 

昨日の夕方帰宅すると図書館からの留守番電話が入っていて貸し出し可能だという。予約をした2日後に貸してもらえるなんてついているし有難い。そして、今日の午前中に新田次郎の『孤高の人』を借りてきた。外出時にも持っていくことを考えて文庫本にしたのも正解でさっそくリュックに。最初の部分は本屋の立ち読みだったけどこれで家でも外でもいつでも読める。もうすでに耽読の世界へ。12-11-29

 

季節の変化があまりにも急激。初めての本格的な雪が吹雪になりそのまま積雪した次の日には道路は見事にツルツルに。秋から一気に厳冬期に入ったような感じがする。雪道で足慣らしをする間もなく氷の道が一気にやってきた。今年はおかしな年で冬が長引き春がないと思っていたら今度は暑い夏がいつまでも続き秋を味わうゆとりもないまま冬を迎えることに。まるで季節がふたつになったよう。12-11-28

 

友人に勧められた本を借りるためすぐ近くにある地区センターの図書館へ。ここは今年3月に卓球を始めるキッカケになった体育館のある建物と一緒。本屋での立ち読みですでに気持は入っている。書棚にはなかったがパソコンでその本の所在を調べてくれると貸し出し可能だという。そして、すでにこの図書館に発送する準備に入っていると聞かされ驚く。随分便利なシステムになっているものだ。12-11-27

 

最近は月曜日の北区体育館での卓球も定着してきている。最初は卓球マシーンがおもしろくて通 っていたが、知り合いのおかげで自分の居場所も決まり、次第に相手も増えて楽しさも増してきた。激しいラリーをしたり、試合形式でやったり、ときには初心者の相手をしたりとその幅も広がっている。3月にやり始めた頃のぎこちなさからは完全に解放され、新たな上達に向おうとしてるのが嬉しい。12-11-26

 

発想の転換。分解してしまった作品を修復するにはパーツを繋げていたアクリル棒を剥がすことから始めねばならないと思っていた。これを剥がすための溶液をホームセンターやハンズで探してみたが見つからなかった。剥離は非常に難しいとわかった時点で突然新たな解決策が浮かんだ。『そうだ、それは付けたまま修復すればいいんだ』。それに気付かなかったのが不思議だがとにかく救われた。12-11-25

 

昨日のタイヤ交換は大正解だった。その後も雪は降り続き10Bほどの積雪に。そして、中途半端に解けた雪が氷になっていきなりアイスバーンになってしまった。夏タイヤでは決して乗られない状態。今日には大きな道路は乾いていたけど小道はまだツルツル。今シーズン初めての雪道なので自分もそうだがどの車も慎重になってノロノロ運転になっている。慣れるまではしばらくそのほうがいい。12-11-24

 

吹雪のなかでのタイヤ交換。初雪が遅かったせいもあって先延ばしになっていたタイヤ交換を昨晩の時点で今日はやろうと決めていた。そして、午前中にやっていると最初はちらほらだった雪が次第につよい降りになり最後は吹雪に。雪が積もってからだと気持もしんどくなるからぎりぎりセーフといった感じ。雪も積もり、車も本格的な冬への準備が整い、これで冬を迎える覚悟もできた気がする。12-11-23

 

先日、いくつかの卓球同好会が集まり、新たにチーム編成をしてダブルスの団体戦を行った。組む相手は同じ同好会の人もいればまったく初顔の人もいた。僕の成績は1勝4敗で見事に負け越し。昔もそうだったが練習に強くて試合に弱いという情けない結末にがっかりする。ダブルスなのでパートナーに多少気を使って緊張してたにしても凡ミスを連発して泣きたいほどだった。どうも本番に弱い。12-11-22

 

来年の8月末から9月の初めに掛けて最近の5、6年分をまとめた作品の個展を開くことにしている。そのための準備はいくつかあるが、その中でもっとも厄介なのが壊れた作品の修復。搬出時に過って壊してしまった作品の一部がそのままの状態で3年ほど放置してある。新しいものを作るなら俄然意欲も湧くがやり直すには倍以上の気力が必要になる。それを奮い立たせてもう手を付け始めねば。12-11-21

 

理由はわからなくてもいいからとにかく復活してくれて本当によかった。どんな製品にも寿命というのはあるわけだからいつかは来ると覚悟していなければならないのだが、その代わりがもう手に入らないだけにかなり深刻な問題なのだ。新しいパソコンでのHPの継続が不可能とわかった時点で古いモニターとパソコンにすべてが託されている。そのふたつの無事と長生きを心から願い祈るしかない。12-11-20

 

古い方のパソコンのモニターが起動せず一瞬凍り付く。この『ひとこと』もそれでやってるわけでそれが開いてくれなければ書くことができなくなってしまうから非常事態なのだ。電源を入れ直してもコンセントを抜き差ししても起動しない。ついにモニターにも限界が来たのかと焦りと不安が募る。昨日は心の平穏を求めるなんて書いたのに不安で一杯になる。しかし、理由はわからず復活。続く。12-11-19

 

求めるのは心の平穏。自分らしく落ち着いた気持で過ごしたい。だからといって隠居のように静かに暮したいという意味ではなく、積極的に制作し行動しながらも心は穏やかにということ。お金も生活と制作の必要最低限と年に一度の旅とときどき親しい友と食事をし飲み交わす分があればいい。権威も名誉も一切求めない。それよりも人との繋がりが大事。そのためにも人に優しくなれたらと願う。12-11-18

 

ごたごたすったもんだの末に突然国会を解散して来月16日に投票となった。正直なところ選挙にはまったく燃えない。こんなに醒めた意識になり無関心になってしまったのは初めての気がする。民主党が政権を取ったときの変革への期待はものの見事に打ち砕かれ、保身のための離合集散に明け暮れる議員を見るにつけ気持は萎えるばかり。元に戻るのもいやだし大阪発の危険な集団はもっといや。12-11-17

 

旅の話題を書いているうちに11月もすでに半分が過ぎてしまった。これだけたくさん書きたい思い出があるというのも旅のいいところだ。それだけ新鮮な感動と体験があることになる。まだいくつかあるけれどそろそろ今に戻ろう。今年の初雪は記録的に随分遅くてまだお目にかかってない。昨日は降るという予報だったけどはずれた。雪の季節が先送りされるのは嬉しいとはいえその反動が怖い。12-11-16

 

東京の2日目のホテル代がタダに。つまり旅の最後の夜に嬉しいプレゼントが待っていた。とは言ってもそのプレゼントは自分でコツコツ溜めて手に入れたもの。今回の旅の6泊の宿はすべて東横インで去年と一昨年の分を合わせると合計で10泊になり1泊の無料券をゲットしたというわけ。それを最後の日に使えたことも嬉しいが宿代の高い東京だったのもラッキーだった。また1から頑張ろう。12-11-15

 

東京で懐かしい街といえばやっぱり銀座。初めての東京だった高校の修学旅行のときにもここを歩いている。その後も上京する度にギャラリーや画廊巡りを目的に足を運んでいた。それも随分昔のことになってしまったがいろいろ刺激を受けたものだ。最近では画廊などにはまったく寄らなくなったが東京をもっとも実感できる場所として銀座に身を置いてみたくなる。今回も1時間ほどの銀ブラを。12-11-14

 

スカイツリーの真下の『そらまち』という商業施設は賑わっていたのに道をはさんだ反対側の地元の商店街は閑散としていた。距離にして50mほどなのにその差は歴然としている。シャッターを下ろしている店もあり、あては完全にはずれたようだ。本来なら施設のある地元全体で潤うのが理想のはずなのに地下鉄直結の『そらまち』に一極集中していた。『えそらごと』ならぬ 『えそらまち』。12-11-13

 

道立美術館に決定的に欠けているものとは、入場券販売から入口にいる係員そして学芸員の優しさと熱意。訪れるそれぞれの美術館では常に温かい微笑みと言葉遣いで気持よく迎え入れてくれた。そこにはマニュアルのものではないその仕事に対する情熱と意欲のある姿をしっかり受け止められた。それに対して道立の何と事務的なことか。情けないというか寂しいというか悲しさでいっぱいになる。12-11-12

 

群馬県立美術館も立派な建物で驚く。これまで茨城、栃木、群馬の県立美術館を回ったがどれも素晴らしかった。でもここまで来ると、道立美術館がひどすぎるのだと言った方が正しいようだ。美術館の立地環境、建物の機能性と斬新性と空間の魅力、収蔵品の質と格、それらのどれをとっても道立美術館が勝っていると思われるものは何ひとつない。その上、決定的に欠けているものがある。続く。12-11-11

 

早めに車に戻ったのは正解で、宇都宮と小山間は30H余りなのにしょっちゅう渋滞に巻き込まれ到着するまで2時間近くも掛かってしまった。もちろん国道を夕方走ったわけだけど多分これが日常なんだろう。北海道の感覚での時間計算はできない。こちらは日本全国一緒だと思うが、ある町まで何Hの標識がそこに接近するといきなり次の町になってしまうのは不安になるから消さないでほしい。12-11-10

 

宇都宮美術館を後にして栃木県美術館へ向う。ちょっと迷いかけたとき奇跡とも思えるほど突然そこがナビに現れ無駄 な時間を費やさずに済んだ。とにかくナビに救われた。ここの美術館も魅力的な空間だった。宇都宮がAランクの上位 としたらこちらはAの下位に入る。次の部屋への導き方がいいし、高低差も上手に使っている。ここももっと滞在したい場所だったが小山への運転を考え車に戻る。12-11-9

 

そこには主任学芸員がいて僕の熱望を快く聞いてくれ「特別な計らいですよ」と念を押されながらも招待者と同じリボンを渡してくれた。その即断はただただ有難く感謝の気持で一杯になった。心から美術を愛している人だからこそ伝わったのだと思う。企画と常設をゆっくり鑑賞させてもらった美術館内部も素晴らしい造りで感激はさらに膨らんだ。内緒にと言われたが感謝を込めて書き留めたい。12-11-8

 

隈研吾のふたつの美術館とひとつの建物を観てから向った宇都宮美術館では心温まる配慮を受け感謝感激。広大な公園の中に立つ美術館は緑の背景に見事に溶け込んでいた。期待に胸膨らませながら入ると受付で「今日は招待者のみの内覧日なので入場できません」と言われてしまった。そこで「札幌から来てすごく楽しみにしていたのに・・・」と本心を力強く伝えると、たまたまそこには。続く。12-11-7

 

レンタカーの効用。何といってもその機敏性にある。とくに今回のように交通 機関の不便な場所ではその力を存分に発揮する。もしも列車やバスだと時刻表に制約され無駄 な時間もできてしまう。しかし、車なら自由に移動できる。そして、線路でなく道路を走るとその町の様子や生活がより身近に感じられるのもおもしろい。レンタル料5,800円とガソリン代1,850円で合計7,650円なり。12-11-6

 

栃木県でレンタカーを借りた理由は行きたい美術館のそれぞれがかなり離れた場所にあるためだった。宇都宮にあるふたつを除いた残りのふたつは隈研吾という建築家の設計による馬頭広重美術館と石の美術館で以前から建物自体に興味を持っていた。地元で調達した自然素材を活用しその場との調和を念頭にしたという空間に立ってみたかった。どちらも風景に溶け込んでいて期待に応えてくれた。12-11-5

 

昨年なら朝風呂に入っている頃には下船の準備をしていたわけでそれを考えたら最高に幸せだった。陸に上がれば忙しく動き回るのを知っているからなおさらあの動きようのない(動いたにしてもしれている)空間が妙に落ち着くのだろう。午後2時の下船のときも嬉しいというより残念な気持の方が強かった。それでも、一旦陸に降り立ってしまえば今度は自由に動ける喜びで一杯になるんだけど。12-11-4

 

しばらくは旅の話題が続く。昨年乗船したフェリーより古い感じでロビーも狭くがっかりしたがベッドは1段で解放感がありゆっくり寛ぐことができた。そうは言っても寝るとき以外はほとんどロビーかデッキに出ていた。せっかくの船旅だから船を実感したい。幸い船酔いの心配はゼロなので安心していられる。嬉しかったのは展望風呂が広くてきれいだったこと。これこそ船旅ならではの楽しみ。12-11-3

 

今年の旅も散々動き回ってたくさんの美術館を巡り、予想していたより多くのスケッチをしてと楽しくも収穫のあるものになってくれた。旅の余韻に浸りながらもその一方ではすでに来年の旅へのカウントダウンが始まっている。新たな場所に向うと思うだけで心が躍りわくわくどきどきしてしまう。かなり埋まってきたとはいえ行きたい美術館はまだまだ残されている。先の楽しみを大切にしたい。12-11-2

 

いよいよ最後の日になってしまった。浜松町駅のロッカーに荷物を入れ、原美術館へ。10時に着いたのに開館は11時。スケッチで時間を過ごす。展示は寂しい内容。この後の国立近代美術館はとても見応え充分で3時間近く鑑賞していた。いいものだと疲れも感じない。表参道のスパイラルホールに立ち寄り、ロッカーからバッグを取り出し、羽田空港へ。最後は飛行機のスケッチで締めくくる。12-11-1

 

 

 



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NAKAHASHI OSAMU

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