ある日のひとこと

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

『ちづる』は最近では一番自然に気持が入り込めた。『ちづる』は自閉症の妹と家族の日常を撮ったドキュメンタリー映画で、ちづるは妹の名前。元来ドキュメント好きではあるが、監督であるちづるの兄は気負いなくそれでいて正直にカメラを回して無理なくまとめているところがいい。ちづるが中心ではあるがふたりの母親はとても重要な存在になっている。これが卒場制作だというからすごい。11-11-30

 

喪中を知らせる葉書が届き、その数を増してきている。そんなわけで、この時期は死を身近に感じて意識するときとも言えそうだ。どうしても気になるのがその年令。80歳以上だったりましてや90歳を超えてる場合はそれほど深く考えることもなくて済むが、自分と近い年令だったりもっと若いときには本人とその周りの人達の無念の思いが伝わってくる気がする。まだ、遠くにあってほしい。11-11-29

 

一旦は白い世界になって冬の到来を完全に覚悟したはずなのに、その雪はすっかり消えて穏やかな天気が続くと冬が遠ざかったのかといい方に期待してしまう。でも、残念ながら明後日と明々後日は雪マークになっている。この時季は春の三寒四温のように寒さと暖かさが交互にやってくる。その寒暖の差は激しく体の調整も難しい。暖かい日が入り込むと気持はどうしてもそっちに向くからこまる。11-11-28

 

タイヤ交換が済み、『ハルカヤマ』のHPでの報告ページを作り、病院も終ったので次に我家の室内の冬支度に入る。まずはプチプチの登場だ。すべてではないが至る所の窓ガラスをこれで覆っていく。プチプチは作品の梱包に使っているので余るほどある。それでも、その場所にあったサイズのものを選び出しできるだけ無駄 のないようにする。さらに、隙間テープで外気を抑えて終了。次は何だ。11-11-27

 

首の周りと頭のイボを切除した術後2週間の様子を見せるため病院へ。どこを切除したのかわからないほどすっかりきれいになっているので、あえて行く必要もないかなと思ったが感謝の気持も伝えたいので行くことにした。その皮膚科の個人病院はとても混んでいていつも1時間以上待たされる。だから、今回も本を持っていったので平気だった。診察というか確認は1分で終了。これで一件落着。11-11-26

 

『ハルカヤマ』が終ってすでに1ヶ月が過ぎたというのにまだHPでの報告をしていなかった。これはタイヤ交換以上に腰が重過ぎた。深く反省しながら手を付ける。こちらは『簡単に済んでしまう』とはいかないが、やり始めると順調に進む。この作業はもうしばらく続きそう。『ハルカヤマ』の作品はそのまま保存できることになったのでこれからも季節の変化を追ってその姿を報告していきたい。11-11-25

 

本格的な冬を迎える前にするべき儀式のようなものが車のタイヤ交換。これこそわかりやすい季節感の節目になる。春の交換は嬉しいけれど冬を前にしてのこの作業は気が重い。それでも、どうしてもやらねばならない仕事。いろんなことに言えるが、やるまでは億劫で先延ばししていたはずなのにやり始めてみると大した苦労もなく意外と簡単に済んでしまうものがある。タイヤ交換もそのひとつ。11-11-24

 

昨日のミスの続き。最初は消してしまったことにかなりのショックを受けたが、インターネットには送っていないので全てが消えてないのをわかり少し落ち着く。問題は外部に保存したのがいつなのかだった。幸い、11月3日になっている。それ以降の11月分をネットからのプリントをもとに書き込む。8月から10月分は保存からコピー&ペーストで何とかクリア。保存の有り難みを再認識。11-11-23

 

単純なミスでせっかくの予定が台無し。この『ひとこと』の整理をしようと、リンクに入れるための7月分を抜き出す作業をしているとき、本来ならコピーしてそこに操作するものを本体でやってしまったのだ。気付いたのはカットしたあと・・・。残されたのは7月のみで8月から昨日までの分が一瞬にして消滅。この失敗は『ひとこと』史上初めて。自分がフリーズしてしまいそうな気分だった。11-11-22

 

いきなり雪が積もってすっかり雪景色になってしまった。雪の降る中での歩道を歩いていると、少し前に歩いた人の足跡が残っていて靴の形やサイズ、踵の擦り具合、歩幅などでどんな人なのかも何となく思い浮かぶ。歩幅が自分のと近いとちょっと無理して大きくしたりする。そして、たとえ無理をしてもとても追いつけない歩幅で靴跡もかなり大きなものだったのに内股だったのはおかしかった。11-11-21

 

ソフトバンクホークスが日本一に。中日ドラゴンズとの日本シリーズは7戦まで持ち込まれ非常におもしろい展開だった。日ハムに勝ってのパ・リーグの覇者であり、これまで何度も非運に泣かされてきたことなども加わってホークスを応援していたので勝ってくれてよかった。これで、長年の屈辱が晴れるに違いない。両監督とも表情の変化は少ないが、とくに落合監督の動きのなさはマイナスに。11-11-20

 

マナーとルール。自転車の正しい乗り方を指導するはずの啓発活動で『マナーを守りましょう』というのはまったくの的はずれ。ところで、マナーとは礼儀作法に関する態度のはずだけど指導している自転車のマナーっていったい何なんだろう?。この観点からしてどうにも真剣味が感じられない。マナーはどうでもいいからルールを徹底してほしい。『自転車も乗れば車の仲間入り』は適格な標語。11-11-19

 

切除したイボの傷痕は順調に回復して随分きれいになり、首周りは嘘のようにすっきりした。実は今回、10年近く放置していた頭のイボも取っている。手術のあと「どうして今までそのままにしておいたんですか」と聞かれても「こんなに簡単に取れると思ってなかったものですから・・・」と応えるしかなかった。実際、もっと大変に考えていた。それがたった30分ほどで解決してしまうとは。11-11-18

 

すでに暗くなった住宅街で初めて訪れるギャラリーを捜し回っているとき、前から歩いて来た人に「ここで、どこかを探しているの?」と声を掛けられた。その人は久し振りに会う知り合いで、その近所に住んでいるという。なかなか見つけられなかった目的の場所はすぐ近くと教えてもらった。『さっきのコンビニで聞いておくべきだった』と後悔していたので、その遭遇に救われた。嬉しい偶然。11-11-17

 

見えない恐怖。「こんな感じですけど」「はい、わわりました」。ちょっと痛いけど我慢できないほどではない。少し痛めの注射くらいだろうか。先日、首の周りにできた10個程の小さなイボの切除をしてもらった1個目のときの医者との会話。手術と呼ぶには大袈裟な簡単な処置だが、目隠しされた状態でメスが入る。痛みというよりも次にどこを切られるのだろうかという不安の方が怖かった。11-11-16

 

朝、カーテンを開けてびっくり。車の屋根にうっすらと雪が積もっている。初雪だ。北国に住む人達にとって、長い冬への突入を宣告され覚悟をする日になる。『いよいよ来たか』という半ば諦めの気持で白い雪の世界を受け入れる。今年の初雪は89年振りの史上3番目の遅さだというが、すでに去年のこともよく覚えていないから実感としては湧いてこない。つぎは、根雪の遅れを願うばかり。11-11-15

 

めずらしく外出なしの一日。具合が悪かったわけではなく、嬉しいことにようやく制作が軌道に乗ってきたため。1週間ほど前から30Sのアクリル画を描き始め、最初はイメージに近い感じで進んでいたのに3日目頃から急に何かが違うことに気付き、方向転換を試みたが進むべき道が具体的に見えてこなかった。いろいろ苦闘した末に今日やっと先が見えたのだ。おかげで集中できたというわけ。11-11-14

 

旅の終りはいつも寂しい気持になる。それは、旅の日程の真ん中を過ぎたときから始まり、最終日の帰りの乗り物に乗る前に頂点に達する。でも、いざ乗ってしまうと楽しさとあきらめであまり感じないからおかしい。自宅までの歩く道では、心はもう1年後の旅に移っていて寂しさはとっくに消えている。とにかく、自分の知らない新しいどこかに向って行くのがたまらなく好き。旅は活力を生む。11-11-13

 

旅の最後の日は津波の被害が甚大だった石巻へ。JRは途中で代行バスになるというので高速バスで向う。石巻駅でローカルバスに乗り換え漁港近くで降りると、そこにはテレビで何度も見た壊滅的な状況が広がっていた。遠くを走る車が見えるほどほとんどが更地になっていて、かつての街並を想像することはまったくできなかった。その意味では本当の被害の大きさを理解できなかったことになる。11-11-12

 

県立美術館を訪れたときには、どうしても道立美術館との比較が頭をよぎる。秋田県立美術館の器は劣るが藤田嗣治は見応えがあった。岩手県立美術館は比べようがないほど建物も内容も立派で断然勝っていた。山形県立美術館は似たようなものだが周りが広々としていて気持いい。宮城県立美術館は建物の中も外もおもしろく佐藤忠良も充実していた。となると、道立美術館の総合評価は中の下か。11-11-11

 

山形駅前も規模と人の数は比較にならないが仙台と同じように2階の出口から横断歩道が伸びていて、その下はバスターミナルになっていた。こちらでははやりの構造なんだろうか。仙台の印象として駅前の賑わいのほかに道幅の広さに驚いた。駅周辺の道路のほとんどが片側4車線になっていてその上歩道も広くゆったりした感じがある。それなのに行き交う車は多い。全てが集中しているようだ。11-11-10

 

仙台の従妹との再会は10年振りくらいで札幌に来てくれたとき以来だった。仙台で会うのは学生時代の40年も前に遡ってしまう。同い年なのでお互い気楽に話せるのがいい。久し振りなのにそんな感じもしなかった。会った日の夕食では最高の牛舌をたっぷりいただいた。おいしいものを評判の店でお腹一杯食べさせてもらえて幸せだった。前日の選択が正解だったとはこのこと。うまかった。11-11-9

 

仙台駅前は人で溢れていて札幌より賑やかな印象を受けた。行き交う人だけでなく佇み集う人達も数多く目に入る。その人達を待ち受ける店もいろいろ控えている。札幌駅も大勢の人が行き交うが黙々と歩く人がほとんどで集う人達はそれほどいない。札幌の場合、人の波は地下に集中しているので地上は寂しい限りで賑わいはないに等しい。何だか久し振りに駅前の雑踏プラスわくわく感を味わう。11-11-8

 

平泉から一関へ、そして対面式の普通列車で仙台に着いたのが19:33。食事後に行くとホテルに電話を入れてから夕食の店を探す。さすがに牛舌の看板が多いが何となくこれはパス。この選択は翌日に正解と出た。かなりお腹が空いていたので早く食べられるのがいいなと思っていたら目に飛び込んできたのが定食の半田屋。旅先でも定食屋を選んでしまう。でも、これが安くてうまくて大満足。11-11-7

 

盛岡からは普通列車で平泉に向った。中尊寺の本堂と金色堂は期待はずれでがっかり。参道はいい感じで期待は膨らんでいたのに。どうしてなのかを考えてみたけどはっきりしない。ふたつとも『あ、これがそうなの』って感じで覚めた印象しかなかった。金色堂はまるで博物館の中で見ているような感覚になり、かえって、隣にある中味のなくなった古い覆堂のほうが存在感があったからおかしい。11-11-6

 

秋田県立美術館は平野正吉美術館で持っている状態だった。10時に入館して出たのは10時35分。短い時間だけど藤田の作品は見応えがあり満足。10:56秋田駅発の列車で盛岡に向う。車内で駅弁を食べる。おいしかった。12:39盛岡駅着。タクシーで岩手県立美術館へ。立派さにびっくりしながら足早に回る。帰りもタクシーで駅に戻り14:04の一関行きに乗車と慌ただしい半日。11-11-5

 

秋田駅前はこじんまりとしているが人の集いやすそうな雰囲気が漂っていた。足早の通 行人はほとんどなく、ゆっくり歩く人や買物をする人がいて様々な店も目に入る。そこには生活が感じられた。ホッとする暖かさがあると言ったらいいのだろうか。苫小牧の駅前とはまったく異なる印象だった。美術館への道のりにある幅広いお堀には蓮の葉が群生していて、これも好印象を持つポイントに加算。11-11-4

 

一旦旅を離れて今日のこと。新聞の天気予報では全道が晴れマークになっていて降水確率もすべてが0になっている。それを見て『今日しかない』と思い立ち、峠越えを決意。まだタイヤ交換をしていないので雪の心配が0でなければならない。中山峠を超え、羊蹄山の近くの美術館で知り合いの個展を観て、廃校を改造中の作家を訪ね、その作家を連れて陶芸家の窯へ。晴れマークに感謝の峠越え。11-11-3

 

フェリーのエンジン音は覚悟していたよりもずっと静かで耳栓なしでもすぐに眠りにつけた。幸い揺れもなく船で寝ている感じがしないほどの快適さ。すでに暗くなった夜の7時半に乗船し、朝7時45分の下船だったので昼の時間がなく、大海原をゆっくり味わえなかったのが残念だった。今度はもう少し長く乗っていたい。だから、来年の北関東への旅のときは大洗までのフェリーを考えている。11-11-2

 

今回の旅でも様々な体験と印象と収穫があったのでそれをまとめておきたい。旅の始まりになった苫小牧の駅前はこまった意味で印象的だった。フェリーターミナルへ行くバスの出発まで1時間弱の待ち時間があったので夕食をとろうとしたが駅前には食堂が見当たらない。人影もまばらだ。そこで、駅前のスーパーで弁当を買うことにした。駅前はそこの町の顔になるので少し寂しい気持になった。11-11-1

 

 

 

 



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NAKAHASHI OSAMU

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