ある日のひとこと

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

いよいよ4月の最終日を迎え、1ヶ月間展示した作品を搬出。終ってみるととても早く感じるあっという間の1ヶ月だった。ギャラリーでの個展と違い常に会場にいなくても構わない気楽さがそう感じた理由のひとつだと思う。そして、月初めからちっとも暖かくならない気候もまちがいなく関係している。ついに、春を体感できないまま4月は過ぎ去った。変化があってこそ時の経過を認識できる。10-4-30

 

急に窯出しを手伝うことになり、また洞爺湖町へ向う。もちろんスタッドレスタイヤでの峠越え。幸い午前中は雨も止んでくれたが午後からはかなり強い風雨をくぐっての作品運びとなった。焼く前なら雨も問題だけど焼いてからなら平気だという。大きな作品から伝わってくる温もりが心地よい。おかげで、粘土のときとは違う逞しい姿に変身した自分の作品とも早いうちに再会できて嬉しかった。10-4-29

 

もうゴールデンウィークに入ろうとしているのに春がやってこない。冷たい雨が雪に変わる3月並の寒さに手袋がほしくなるほど。おかげで家ではストーブを焚く時間が増えて灯油タンクの減り具合もこの時季にしては随分多い。寒さに加えて日照不足も深刻で野菜の値段は上がるばかり。こんな天気が続いてしまったら作付けにも影響が出て事態はさらに深刻になりそうだ。連休も寒そうだし・・。10-4-28

 

現在制作中の作品は7月の個展のためのもので、全体のタイトルは−累積−と決めている。長い時間の経過のなかで意識的に関わることによって生まれる積み重ねを表現したいという考えから「堆積」でも「蓄積」でもなく「累積」を選んだ。ただ、累積と聞くと深刻な「累積赤字」に結びついてしまいそうだが、決してマイナス部分をイメージしているわけではなくすべてを含めた年輪に似た観点。10-4-27

 

4月末まで六花亭の喫茶室のギャラリーに旧作の絵画作品を展示している。友人とそこで2時に会う約束をしたので早めに行って待っていた。15分頃に来てくれたとき、その人と同時に約束はしてないが案内状を渡していた夫婦も連なって入って来たのには驚いた。それぞれは知らない者同士なので気づいてはいない。この前の道端と同様に偶然が重なる。できればもう少しの時間差がほしかった。10-4-26

 

月初めに洞爺湖町の窯を訪れたときはその日のうちに帰るつもりが泊りになり、徹夜のつもりだった今回は深夜に帰ることに。窯焚き終了後の慰労の飲食のとき、泊っていくように勧められていたけど帰るつもりだったのでアルコールは辞退。どうしてもではないが何となく帰りたい気分だった。腰を上げ出発したのは午前1時。深夜の国道をひた走り3時に我家に到着。状況次第で予定は変わる。10-4-25

 

朝9時に窯焚きの手伝いのため車で自宅を出発。11時に洞爺湖町の窯に着く。そこは人里から少し離れた山裾にあって、窯のかなり手前から黒く立ち上る煙が目に飛び込んできていた。窯に火が入ってすでに1週間が経っていて昨夜は徹夜で焚いたという。徹夜の覚悟で行ったのだが夜の11時近くに無事終了。窯にくべる薪の準備の手伝いだけど、燃え盛る炎が印象的で貴重な初体験を楽しめた。10-4-24

 

ほんのわずかな時間差によっていくつもの偶然が生まれたり消えたりする。その時間にそこを歩いていなければ、そして最初の人に声を掛けなければ、挨拶だけで立ち話をしてなければ、次の人にもその次の人にも会ってないことになる。生きてきた過去のすべてがそうだと言えばそれまでだけど、これだけ重なるとやっぱり不思議だ。これからもどんな出会いとすれ違いが待っているのだろうか。10-4-23

 

不思議な遭遇。普段はあまり通ることのない道で偶然知り合いを見つけ声を掛けて立ち話をしていたとき、今度はこっちが2年振りくらいの知人に声を掛けられた。その人とは短い挨拶だけで別 れ、話を続けていると再び声を掛けられた。なんと今度の人は15年程会ってなかった人で突然の再会にびっくり。ほぼ同じ時刻に同じ道端で3人と出会うなんて初めての体験。偶然が重なった奇妙な時と場。10-4-22

 

漢字に対してはもはや学ぶというより興味の対象になっていて趣味の範囲に入ったのかもしれない。使うためから、知ること覚えることが目的のようになってきている。漢字のおもしろさは表意文字だという点にある。ここでも何度か触れているけど「なるほど!」と思わせる「秋刀魚」や「海月」「土筆」「啄木鳥」などがあれば「なぜ?」という「蒲公英」もある。「烏」なんかもなるほどの内。10-4-21

 

辞書のない外でも、人前でも、漢字をしっかり書けるようになりたいとの思いから覚える努力をし始めて4年位 になるのだろうか。ちゃんと書けるなら必要のない努力なわけなんだけど・・・。随分たくさん覚えたつもりでもまだまだ読めなかったり書けなかったりする漢字に遭遇する。そんなときは新鮮な出会いのようで嬉しい気分になる。すでに、覚えること自体が楽しみのひとつになってきた。10-4-20

 

1,945から2,136へ。196追加して5削除する。実は、これは今回発表された常用漢字の最終案。約30年振りの見直しにしてもどうしてこんなに増えるのか疑問に思ったら、その理由はパソコンや携帯電話の普及で難しい漢字も容易に使えるになったからだという。「手書きを求めるものではない」と明記してあるそうだが、これからの時代は書ける文字がどんどん減っていくに違いない。10-4-19

 

今朝は5時半に目を覚まし、大した眠気もないのでそのまま起きることにした。相変わらず春の陽気には程遠く肌寒い日が続いているが日は確実に長くなり、早起きになったのはそのせいもあるのだろう。これからはこのくらいの時刻に起きるようにしたい。やはり、早起きすると元気のいい午前中がたっぷりあるので仕事もはかどる。生活が夜から朝方に移るのも『シルバー』の証明になるのかも。10-4-18

 

『シルバー』が徐々に身近になってきたとはいえ、地下鉄やバスのシルバーシートはまだまだ先のことにしておきたい。少なくても70までは立つのも平気でいられるようにしたいもの。次は地下鉄繋がりの話。券売機で乗車券を買おうとしてたとき「もう乗らないので、もしよかったらこの券使ってもらえませんか」と声を掛けられた。何となくその気持がわかるので有難くもらった1日乗車券。10-4-17

 

思わぬところで恩恵に。2年前に買い、屋久島でも頑張ってくれた靴の痛みがひどくなり水も滲みてくるようになったので新しい靴を買うため靴屋に行く。入口に『シルバーデー・10%引』の看板を見つけ、ついていると思って店内へ。でも、気に入るのはなくがっかりして違う店に向う。すると、そこにも同じ看板があり気に入った靴もあった。免許証を呈示して購入。『シルバー』が板に付く。10-4-16

 

気温の変化の激しいこんな気候のときは風邪引きにも要注意。同年代のあいだでは「最近、風邪の治りが随分遅くなった」との言葉が決まり文句のように飛び交い「そう、そう」と申し合わせたように頷き合う。もちろんというか残念ながら自分もその仲間に入っている。いつからという区切りはないけれど抵抗力と免疫力と回復力が落ちてきているのは確か。だから引く前の注意と努力が一番大事。10-4-15

 

天気と気温の変化がとにかく激しい。昨日は強風そして今日は強風と雪。コートも冬用のフード付きに逆戻り。せっかく芽を出したチューリップも雪化粧とは・・・。道内各地で強風と雪の被害が出ている。それにしても屋根の修理は見事なタイミングだった。実は月曜にしようか今度の金曜にしようか少し迷っていたから、もしもと考えただけでも恐ろしい。早く暖かで穏やかな春になってほしい。10-4-14

 

朝から一日中強風が吹き荒れた。でも、屋根を直した後なので不安にならずに済んだ。あまりのタイミングのよさに驚くほど。とにかくよかった。話を昨日の続きに戻す。その若い店員は説明のときも横で聞いていて、レジまで品物を持ってきてくれ車までも運んでくれた。あまりにも初々しいので「新入社員ですか」と聞くと、何と初日だという。若者の新たな門出に出会えて嬉しい気分になった。10-4-13

 

借りているアトリエの屋根の修理。強風で飛ばされた数枚のトタン板の補修をする。そこから風に煽られて大々的にめくれたらどうしょうとずっと気になっていた。久し振りの梯子での高い所の作業も無難にこなせて一安心。途中に足りなくなったトタンを 買いにホームセンターに行って商品の説明を聞こうと店員に声を掛けたら「わかる人を呼んできます」と言い、年配の店員を連れてきた。続く。10-4-12

 

鴨の雌と雄ではどうしてあそこまで姿が違うのだろうか。じっくりどころかぱっと見でも同じ種とは思えないほど外見が違う。おかげで雌雄が非常にわかりやすい。これには進化の過程でどんな意味があったのだろう。雌は母親として子を守るために目立たない色を選んだのかも。それに比べてカラスや雀はまったく区別 がつかない。赤いカラスや青い雀がいては賑やか過ぎてこまるからこれでいい。10-4-11

 

今年初めて安春川沿いを歩く。ところどころに雪の塊はあったけど支障なく歩ける状態になっていた。遊歩道には木屑や落ち葉などが散らばり雪解けどき独特の埃っぽい汚れが出ていた。これから一雨ごとに洗われてきれいになっていくのだろう。川にはすでに番の鴨が何組も泳いでいた。まだ眠っているのか魚を見つけることはできなかった。散歩の帰りには公園の丘に上って春の気配を確かめた。10-4-10

 

昨日と今日は真新しい制服と黒っぽいスーツ姿の親子を随分見かけた。中学か高校の入学式の後に違いない。親子といっても目撃した親はすべて母親。母と娘の場合は親しげに寄り添っているが息子の場合はちょっと距離を置いて歩いてたりする。その気持がわかる。最近では大学の入学式に出席する親がそれも両親のケースも結構あるらしい。ぎりぎりの生活だった自分の時代では考えられない光景。10-4-9

 

徐々に『鉄男』になりそうな友と飲む。友は去年退職して完全にフリーになったので今まで叶わなかった気ままな旅を楽しんでいる。今回はJRの青春切符を使い普通 列車を乗り継いで 東京から博多まで5泊6日で行ってきたという。楽しかった旅の話を東京から順番にたくさん聞かせてもらった。自分も訪れたことのある街や美術館や城の話はさらに盛り上がり、時を忘れてうまいお酒を酌み交わす。10-4-8

 

4月に入ってすでに1週間が過ぎたというのに春の暖かさがやってこない。信じられないことに道東では一晩に20B近い降雪があったらしい。春の新学期を雪景色のなかで迎えるとは驚き。それでも、地上には春が確実に訪れていて、散歩の途中に庭の土から顔を出すチューリップの芽を見つけた。芽を出し始めるとみるみる伸びていくもので、これからは散歩にその成長を眺める楽しみも加わる。10-4-7

 

『もしも生まれ変わるならどうしたい?』という問いに対して『きっと、また同じ生き方をすると思う』と応える人がいる。自分の生き方に満足しているか納得しているか、それともそれが運命と定めている場合もあるかもしれない。もし、そう聞かれたら僕は『違った生き方をしてみたい』と応えたい。今までの生き方を否定しているからではなく、いろんな自分を試してみたい気持の方が強いから。10-4-6

 

話は数日前に戻る。『気』に関する言葉は随分たくさんあるもので、あえていろいろ使ってみた。辞書には[気=目には見えないが、その場所を満たしていると感じられる何ものか。外界の刺激によって、その時どきに変わる快・不快などの感じ。言葉や動作の端ばしにうかがわれる、そのひとの心の動き。]とある。気持を表現するだけに、様々な状態や微妙な違いに対応するためには数が必要だ。10-4-5

 

昨日の夕方には帰るつもりでいたのに、すっかり粘土にのめり込んでしまって帰る気になれずもう少しもう少しとやっているうちに晩御飯をいただき、ついには泊らせてもらうことに。おかげで今日も朝から昼過ぎまでたっぷり制作できた。それでもまだやり続けたい気持はたくさん残っていた。自分の手で自由に形を作り、そのときの思いつきで組み立てていく設計図のない楽しさを存分に味わう。10-4-4

 

洞爺湖町に窯を構える陶芸家を訪ねる。月末に窯焚きの手伝いをすることになり、それならば自分のものも焼いてもらいたいと考え、作品を作るために向った。着くなりさっそく粘土をもらって作り始める。構想は何となくあるだけでいきなり本番に入る。その先は出来た形からイメージを膨らませていく。気楽に作り進められるのが嬉しい。アクリル板や塩ビ板とは違う柔らかな肌触りが心地よい。10-4-3

 

続き。自分で決めた日程なのに休みにしたことをすっかり忘れていた。新しい月に入ったからモチーフを準備せねばならないという切羽詰まった思いが日程を確認する気持を吹き飛ばしてしまった。もうひとつは朝からの搬入、飾り付けがあったためそちらにも気を取られていたのも確か。たとえそうであっても休みの日に出掛けるとは・・・。これからこんなことが増えないように気をつけなくては。10-4-2

 

朝9時から搬入、飾り付けを始める。喫茶室の壁に絵画作品を5点展示するだけなので30分ほどで終了。立体作品に比べると随分早く済む。4月いっぱいの展示だけど通 う必要はないので気が楽。デジカメで撮ってから自宅へ戻る。ここまではよかったのに、次に大変なまちがいをしてしまう。今月のモチーフを抱えて午後からの仕事に向って教室に着いたら灯が消えている。そこで休みに気づく。10-4-1

 

 

 



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NAKAHASHI OSAMU

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