ある日のひとこと

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

帰り道で秋を感じる。地下鉄駅から外に出るとすでに陽は沈んでいて夕闇が迫っていた。いつものようにいつもの道を歩いて帰る。そのうち街頭の灯りがうっすらとともり始め、家の近くに来ると煌々と輝くオレンジ色のライトが並んで迎えてくれた。携帯の時計を見るとまだ5時40分。6時前なのにもうすっかり夕方の風景になっている。これからは日一日「秋の日はつるべ落し」が進んでいく。08-9-30

 

またかの大臣の辞任。大臣という立場のなんと軽いことか。資質や能力ではなく派閥の均衡と順送りのポストの表れ。今回の国交相の辞任だってやる気のなかった者が辞めるだけ。70代、80代ならいざ知らず65才から出てくるその発言の無責任さに驚く。一般 のおやじがぼやくならいいだろう。長年というよりずっと権力を持つ側にいた人間が責任を他人に押し付けてどうする。これも現実。08-9-29

 

久々に列車に乗り隣町の『はしご展』の会場へ。まだもう少し車窓の景色を楽しみたいと感じる15分足らずで到着。普段の地下鉄の移動とたいして差のない時間なのに距離は20Hあまりも走ってる。遠い近いは交通 手段や便利さによって随分違う。近い場所でも30分も1時間も掛かる場合もあれば離れていても15分で着くこともある。駅からギャラリーまでは3分ほどで着くから遠くて近い。08-9-28

 

『はしご展』の搬入、飾り付けの日にもうひとつの心配事も解消した。11日の地震の被害がもしかしたらアトリエに出ているかもしれないという不安をずっと抱えていた。でも、制作に忙しいのでそれを確認しに行く時間が惜しかったし万一被害があってショックを受けるのも怖くて行けないままだった。飾り付け終了後、同じ方角にあるアトリエに寄ってみるとまったく変化なく胸をなで下ろす。08-9-27

 

作品が設置されたあと、まったく想定していなかったおもしろさを発見することがある。『はしご展』の作品にもそれがあり嬉しいおまけをもらった気分。奥行きのある会場の一番奥に置かれたせいで思わぬ 効果を生み出してくれた。入口辺りから眺めると霞んだように見える『はしご』が 近づくにつれて徐々に鮮明になり最後は強いコントラストで迫ってくる。この反対でなくてよかったと思う。08-9-26

 

どうしてというくらい急に寒くなる。とくに朝は涼しい段階は通り越していきなりストーブがほしくなるほどの寒さ。数日前まで半袖で過ごしていた寝起きが信じられない。長袖でも寒くてもう一枚上に羽織ってしまった。高い山はすでに雪景色になってるわけで本格的な秋への心と体の準備が必要なようだ。7月の個展に向けて、そして『はしご展』のためにと春と夏を満喫しないまま秋へと移る。08-9-25

 

今日になってようやく解放された気分を味わう。会場に顔を出すことはできなかったが夜に関係者から電話が入り、作品の評判がいいとの話を聞いて嬉しくなる。個展とは違う意味での責任みたいなものも感じていたのでそれを果 たせた喜びは大きい。2ヶ月間の頑張りが報われた気がする。展示したあとも気になる点や悔いが残っていると心から安らげないけど、これで今夜はぐっすり眠れそうだ。08-9-24

 

『はしご展』の搬入、飾り付け。グループ展なので互いに助け合いながらそれぞれの作品の展示を進めていく。いろいろなジャンルがありおもしろく楽しい作業だった。今回の作品はパーツを積み上げて高さが4m30Bほどになる『はしご』。そこで初めてその高さを見るわけで楽しみでありほんの少し不安でもあった。しかし、2mを越えた辺りから急に力強く元気になって安心させてくれた。08-9-23

 

こまった習性。個展や展覧会の間際の数日間は睡眠時間が数時間という状況で仕上げることが多かったため、今回のように多少余裕が生まれると何かやるべきことを忘れているような気がして落着かない。それでも、作品を丁寧に磨き梱包作業をして明日の朝の出発を楽にするため車に積込んだときにはもう暗くなっていた。あとは『ひとこと』を書いて寝るだけだというのに安心しきれない悲しさ。08-9-22

 

昼前に最後の一点がようやく完成。思わず拍手をしてしまった。まだいくつかの作業は残っているけど制作は終了した。緊張感が一気にほどける。最初に手掛けたのが掃除。制作中に出る紙屑や塩ビ板のクズの山をゴミ袋に入れヤスリ掛けの粉などを掃除機で吸い取り徹底的にきれいにする。これではっきりとした区切りができる。午後は作品の埃を拭き取り、途中まで積み上げて出来具合いを確認。08-9-21

 

『イチロー君』。新聞記事のなかにメジャーリーグに関するコラムがあり、その文章の書き出しがいきなり『イチロー君』から始まる。イチローは小学生か。筆者がイチローより抜きん出てるならまだしもただ単に先輩だというだけで『君』付けはおかしい。プライベートなら先輩風を吹かせて何と呼ぼうと自由だけど公の場でプロを相手に『君』は失礼だ。イチローに限らずプロは名前がブランド。08-9-20

 

秋はリンゴや梨、ブドウなど安価な果物がいろいろあるから嬉しい。最近はスーパーでリンゴか梨を手に取ることが多い。一瞬、柿にも気持が動いたが時期的にまだちょっと早いと手を引っこめた。できるだけそのときどきの旬のものを食べたい。値段にも関係してるから強く意識しなくても自然にそうなってしまうけど。つぎにはブドウ、そしてそのあとには大好きな柿がじっと出番を待っている。08-9-19

 

天下り先で規定の年660万の倍以上の1,400万円の報酬を要求した元北海道副知事。浅ましい本性がもろに出た形でたかり体質そのもの。莫大な赤字を抱える道の元副知事がこれだから借金がなくなるわけがない。志のかけらもなくあるのは金のみ。地位 は金を生むための手段のようだ。天下りのそして公社そのものの弊害はこれひとつとっても明らか。もう、あきれたりはしない。やっぱりね。08-9-18

 

「月曜日の朝からなかったです」との力強い返事に救われる。先週の土曜日、教室展の搬出も終り最後の点検をしているときロッカーの鍵がひとつないことに気づいた。もしかしたら当番をした誰かが返し忘れたのだろうかと思った。すぐに出てくればいいのだが・・・。心配事が生まれて気にしていたのに月曜日の当番だった人から揺るぎない言葉を聞いたおかげで『無実』を確信してホッとする。08-9-17

 

9月の中旬だというのに随分暑い日だった。8月は比較的涼しい日が多かったのに9月に入ってから急に暑くなった。残暑というより夏本番のよう。紅葉が始まった木もあるのに季節感がおかしくなりそうだ。さすがに朝方は涼しくて出かけるときは半袖なら寒いかもと心配になるが地下鉄駅に着く頃にはやっぱり半袖でよかったと思うほど汗ばむ。万一のためにとリュックに入れた上着がお荷物に。08-9-16

 

『はしご展』の搬入まであと1週間となる。この段階が来たら、やらねばならない仕事の内容とかかる時間をよりはっきりさせてひとつひとつを潰していく。これはよし、これはもう少しという感じで表に書き込む。あとわずかだから残された時間を逆算して制作時間を確保しなければならない。大きめのものはすでに出来上がりあとは小さいのだけなので気分的には楽だ。それでも全力投球は続く。08-9-15

 

不可解な事件。引きこもりがちの少女が入所していたフリースクールで塾長と呼ばれる運営者から虐待を受けたという事件。虐待云々より子供をそんな所に預ける親の神経が理解できない。真剣に子供と立ち向かおうとしない親だからこそ引きこもりになったのかもしれない。両親が支払ったのは四百万円以上だというからあきれる。母親は詐欺行為だと批判するが全く的違い。とにかく子供が哀れ。08-9-14

 

『地震の浦河』と言えば通じるほど浦河は地震の多い町だった。幸い大災害は体験してないが棚のものが落ちて壊れるくらいのから揺れだけで済むものなどはしょっちゅう起こっていた。だから慣れてしまいあせらなくなってしまった。大きな地震が来たときには危険かもしれないが逃げるより倒れそうなものを押さえようとする。今回は積んであった作品を急いで降ろした。今、一番大事なもの。08-9-13

 

今回の地震では北海道付近を震源地とする初の『緊急地震速報』が発表されたという。その日の午後、地震の話題のなかで聞いていよいよ地震を予知できるようになったことにもびっくりした。速報の数秒後に揺れ始めたらしい。とにかく地震を事前に察知できるのは画期的なこと。少しずつ予知の時間が長くなっていけば被害を小さくできそうだ。そして、伝え方ももっと工夫がされていくはず。08-9-12

 

何だか頭がふら〜っとする。ゆったりとしためまいようだ。めったに起こらないのに一体どうしたのだろうと少し不安になった。すぐには収まらず長引くので、もしかしてと蛍光灯のひもを見ると揺れている。そこで、ようやくめまいではなく地震だと気づいた。今までに体験がないほど緩やかな揺れで大きな揺りかごのなかにいるようだった。揺りかごから落されることもなく済んでホッとする。08-9-11

 

「こんにちは!」と元気よく長年の知り合いに挨拶したのに反応がない。性格のせいか、病気なのか、それとも嫌われているのか。変化があるとすればけげんな顔をするくらい。もしかして愛想を振りまいたら威厳が損なわれるとでも思っているのか。そんな対応をされたら声をかけなければよかったと思ってしまう。もしも、すぐに誰だかわからない人に挨拶されても笑顔で応えることにしよう。08-9-10

 

制作中ちょっと疲れて気力が落ちてきたら『屋久島、屋久島』と呪文のように唱える。大きな楽しみが待っているんだからこのくらいの頑張りは当然と言い聞かせる。するとやる気が復活する。目の前にお土産をぶら下げられると頑張れるものだ。馬に人参、猫にマタタビみたいなもの。それでも無理なら早めに寝るしかない。今まで何度も書いたように夜に頑張るより朝方のほうがずっとはかどる。08-9-9

 

ここまでくると近眼でよかったと思うことがある。小さな字を読んだり、細かい作業をするときは眼鏡をはずして見るとはっきりする。いちいち眼鏡をはずすのはめんどうだけど近くが見えづらくなるよりはいい。今もかなり繊細な仕事をしてるのでしょっちゅう眼鏡をはずす。そのとき掛ける遠近両用ではない近距離用、読書用のものでも至近距離は眼鏡なしにはかなわない。これが保ってくれれば。08-9-8

 

朝方カラスの鳴き声で起こされる。『ア〜、ア〜、ア〜』『ア〜、ア〜、ア〜』としつこく鳴き続ける。字にすると迫力はないが近くで鳴かれるとうるさくてたまらない。ゴミの収集日ではないのにどうして?。そのうち、静かになりほっとしたのにまた戻ってきて鳴き始める。鳴き声はどう聞いても『カ〜』ではなくて『ア〜』に聞こえる。もしくは『ア』に『゛』を付けて咽を涸らして鳴く感じ。08-9-7

 

絵画教室展の搬入、飾り付け。二つの教室展が同時開催のため4部屋に80点あまりを展示することになり、あっちに走りこっちに走りと大忙し。事前に展示場所を決めていても実際に並べてみると間隔にばらつきがあったりして急きょの変更も結構ある。全体に同じ空き具合にしてから作品をフックに掛けて高さ調節をする。名札を貼り傾きを微調整して出来上がり。ゆっくり観れる初日が楽しみ。08-9-6

 

残暑というより夏本番の日照りと暑さが続いてる。お盆が過ぎてから随分涼しくなったのに9月に入って暑さがぶり返した。気の早い人はしまい込んだ半袖を慌てて取り出してるかもしれない。衣替えのタイミングは結構難しいもので、しばらくは夏用の態勢を維持しておくのがいいのかも。こんなことを言ってると今度は急に寒くなったりするから油断はならない。夏風邪ををひかないよう要注意。08-9-5

 

今年の夏は蝉があまり鳴かなかったらしい。それは5年前の冷夏のせいだと言われてる。その年のツケが回ってきたわけだ。体も何か無理をした影響がすぐに現れるときもあればしばらく経ってから出る場合もある。悪い何かが徐々に進行しているのに気づかず、気づいたときには手後れというのは恐ろしい 。だから検査が大切で6月に行きそびれた『健康検査』に行かねばと思ってはいるんだけど。08-9-4

 

ちょっとしたタイミング。運、不運は秒単位。ある場所から初めてのバスに乗るため信号待ちをしていた。『まさかこんなときにバスが来ないだろうな』と思っていたら、そのまさかの目的のバスが50mほど先に来ている。早く信号が変わって停まってくれることを強く願った。でも、バスは交差点を過ぎすぐ向い側のバス停に停まった。ようやく青になって慌てて渡り始めたときドアの閉まる音が。08-9-3

 

やっぱりというか、情けないというか、あきれてしまうというか、お坊っちゃんらしいというか。一国の代表である首相がまたしてもいとも簡単に辞めてしまった。これでは国を信頼してくれとは言えなくなってしまう。この前もお坊っちゃんだったし今度もまたまたお坊っちゃんが出てきそうな気配。二度あることは三度あるかも。前の前もお坊っちゃんだったわけでいったいどこまで続くのだろう。08-9-2

 

いよいよ9月に突入。9月24日から始まる『はしご展』が迫ってきた。8月31日と9月1日では気分が随分違う。8月のカレンダーをめくるとあと何日が急にわかりやすくなった。突然近づいた気がするからおかしい。それでも8月はめいっぱい制作ができて本当によかった。おかげでほぼ予定してた進行状況になっている。もちろん、これからも全力を尽くしてというのが欠かせない条件だけど。08-9-1

 



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NAKAHASHI OSAMU

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