ある日のひとこと

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

長年通い続けた床屋で最後のカットをしてもらったのがちょうど2ヶ月前のこと。そして今日、新たに見つけた床屋でカットをした。積極的に探したというより中心部の地下で以前から目にしてた安い料金のところ。ちょっとためらいはあったが思いきって入り、「2ヶ月分カットしてください」とお願いする。随分大胆な鋏に驚く。でも、安い料金(1,700円)だしまかせるしかないと目をつぶる。07-11-30

 

夕方、帰宅すると『ムンク』のDVDが届いていた。すぐに送ってくれたのだ。さっそく見始める。『ムンク展』のなかで最も感動した作品が『太陽』で今までのムンクに対するイメージを完全にくつがえすような明るさと勇気と希望に溢れていた。しばらくそこに立ち尽くし、その光を浴び続けた。その『太陽』がしっかり取り上げられていたのが嬉しい。これであの感動を容易に再現できる。感謝。07-11-29

 

2、3年前から車のガソリンを入れるとき、10P、20P単位で頼むことが多くなった。必要に応じて走ってるるわけだから一度に満タンにしてもちびちび入れても、結局かかる代金は一緒なんだけどなかなか『満タンで!』と勢い良く言えなくなった。ひとつは実家がなくなり遠出が減ったせいもある。かつては何となく申し訳なさそうに小声で言ってた「10P」が最近は堂々と言えてしまう。07-11-28

 

昨日の『ひとこと』でテレビのムンクを見られなくてとても残念だったと書いたら知人から「録画してある」との嬉しいメールが届いた。もしかしたらという思いはたしかにあった。でも、無理だろうなという気持のほうが強かっただけに喜びも大きい。こんなかたちで『ひとこと』が役立ってくれるなんてと驚いてもいる。借りて見るまで何日か待たねばならないけど、とにかく願いが叶って幸せ。07-11-27

 

すごく残念だったこと。昨日の夜の10時頃、新聞のテレビ番組欄を見ているうちに思わず『え〜〜〜』っと声が出そうなくらいショックなタイトルが目に入った。それは新日曜美術館の『響きあう絵と絵・命を描いた“叫び”の画家』。今回の美術館巡りの旅でもっとも感動したのがムンクだったというのに・・・。しかも、夜8時のは再放送になっている・・・。再々を心から願う。見たかった。07-11-26

 

最近は主にアクリル絵の具での平面作品を制作しているが、立体以上にそのときの『気』のありようが如実に反映される。『気』が『入る』ことが大事でそうしないと創造の衝動が湧いてはこない。すぐに入れるときはいいが入れないときはつらく苦労する。ふとしたきっかけで『気』が刺激され膨らむときもあれば、『気』がしぼむこともある。やらねばならないときは何度も『気合い』を入れる。07-11-25

 

杞憂というより、日ハムファンに謝らなければならない。過日、日本シリーズで負けてしまってせっかくの優勝パレードが寂しいものになるのではとの心配を書いた。ところがである。気温は3℃で弱いとはいえ吹雪のなかで行われた今日のパレードの中継をテレビで見て、沿道のファンの盛り上がりに驚いた。看板のダルビッシュと稲葉がいないというのに大丈夫だった。日ハムファンは本物だ。07-11-24

 

新聞によるとカーナビの事故が急増しているという。走行中にカーナビ画面 を注視することを道交法で禁じているらしいが 、非常にあいまいな法律と言わざるをえない。『注視』とはいったい何秒なんだろう。そして、それをどうやって証明するのだろう。そもそも、カーナビは前方から視線を移すことになるわけで走行中の危険度は携帯電話よりずっとずっと大きい。何らかの早急な対処が必要。07-11-23

 

半年振りに親しい友と飲む。落着いて心置きなく話せるのがいい。飲んで食べて会話を楽しんでそれぞれの帰路につく。地下鉄を降り地上に出るとそこは猛吹雪。いつものように歩き始めるが顔にあたる雪が痛いほど。風邪ぎみのせいもあってかつらくなってきた。そこで『自分に優しくしてやろう』と半分くらいのところでタクシーに乗る。600円分の値は充分あって降りるときは感謝の気持に。07-11-22

 

テレビのコマーシャルじゃないけど『いきなりかよ!』って感じ。雪はうっすらと積もっているだけなのに気温は急激に下がって最高気温もマイナスのままの真冬日になった。まだ体が慣れてないから、それ以上の寒さに感じてしまう。体感としはマイナス10℃位 の感覚だった。どうしてこうもいきなりやってくるのだろうか。夏の暑さが長引いて秋が短かったせいがあるにしてもあまりにも極端。07-11-21

 

気になる法律が今日から始まった。16才以上の外国人の入国審査で指紋と顔写 真の提供を義務付けるという。人を見るときまず疑いから入るわけで「人を見たら泥棒と思え」と一緒。それを国がつまりは日本人がやるわけだ。疑われて嬉しい人はいない。あえてそれを強行するのは、日本はテロの標的になる危険性の高い国であると宣言するようなもの。アメリカに次ぎ2番目というのも気になる。07-11-20

 

随分寒くなり寝るときの布団は冷えきってるけど足許だけはあったかい。実は初めて湯たんぽを買って使い始めたらやめられない。それまでは自分の体の温かみを徐々に広げながら足を伸ばしていたのが一気に伸ばせるから嬉しい。蒸発用にストーブの上に置いてる鍋のお湯を使うから一石二鳥。子供の頃は薪ストーブの後ろに付いていた湯沸かし器?のお湯を使ってた。湯たんぽは懐かしい温もり。07-11-19

 

タイヤ交換終了。これは冬を迎える儀式のようなものでこれが終ると車と心の準備が整い覚悟を決める第一段階にもなる。でも、雪が積もり根雪になるときが本格的な冬の始まりで、そのときこそが雪との長い戦いを意識し覚悟するとき。徐々に積もっていく場合もあれば一晩のどか雪がそのまま根雪になってしまうこともあるから安心してられない。できれば根雪は遅くなって欲しいけど・・・。07-11-18

 

ある人に旅の話をすると「なぜ、東京へ」と聞かれた。美術館は他の都市にもあるわけで、それは横に置いといて応えるならば、「良くも、悪くも今に触れたい願望」だろうか。もちろん、どこにも今はあるけど最先端となると東京が飛び抜けてる。建築だけでも違いを感じる。今を知りたいという欲求は新聞を読みテレビのニュースを見るのと同じで、この時代を生きてる自分を認識したいから。07-11-17

 

話はまた旅に戻る。東京でのいくつかの印象。人の流れの速さが平気だったのは普段からそんな速さで歩いていたおかげ。地下鉄や電車の座席に最初からきちんと座るところが好き。都心部では年寄りが非常に少ない。逆に言うと若年、中年がほとんど。札幌の中心街ではもっとたくさんの年寄りと出会う。つまり地方ほど多いということ。森ビルで大阪よりはるかに大きい都市であることを実感。07-11-16

 

東京への旅から帰ってすでに2週間が過ぎようとしている。ずっと旅のことを書いてきたけれど、当然その間には元の生活と制作の日々が続いていたわけで、『ひとこと』を書くときだけ旅を懐かしく思い出していた。しかし、季節は進み急に寒くなり今日はうっすらと雪が積もった。タイヤ交換をしなければならないし、カーテンを2重にしたり、すき間テープやプチプチを貼ったりもしなくては。07-11-15

 

今回の旅では随分たくさんの美術館を回ったが、行きたいと思いながらもパスせざるを得なかった美術館もある。企画の狭間で閉館してたのが水戸現代美術センターとサントリー美術館、改装中で断念したのが川村記念美術館。でも、水戸の代わりに行った埼玉 県立美術館と鉄道博物館がよかったわけで何が幸いするかわからない。そして、次のときの楽しみを取って置いたと思えば それもいいか。07-11-14

 

歌舞伎座で初めての歌舞伎を観た。1度は観てみたいと思ってたのが意外と低料金で実現。勝手に高いと思い込んでいたのが、座席もピンから切りまであり、もっとも安いのが4階の一幕見席で700円と知り観劇した。観たのは幸四郎の『素襖落(すおうおとし)』。初めてだからすべてが新鮮で興味深く気持はしっかり入り込んでいた。少ない動きと道具と囃子での表現はまさに様式美の世界。07-11-13

 

昨年は名古屋のホテルで見た日本シリーズを今年は東京で見る。同時期に旅をすると同じ出来事が重なる。対戦相手は同じでも対戦成績はまったく逆になった。こうなるとリーグ優勝も多少かすんでしまうのが寂しい。日本ハムはシリーズで戦ったからまだいいようなものでリーグ優勝したのに出られなかった巨人ファンの寂しさはいかばかりか。日ハムの今年の優勝パレードの盛り下がり?が心配。07-11-12

 

できれば美術館は公園の中か、それなりの広場が欲しい。実生活との間にひと区切りがないと突然始まり急に終るテレビの映画のようになる。『非日常』に至るまでの高揚と余韻も大切。美術館そのものとその環境も楽しみのうちで、その期待に応えてくれたひとつが埼玉 県立美術館。見事な一体感をなしている。だからか公園にも美術館にも様々な世代の人達が集い親しんでいる様子が目に映った。07-11-11

 

いろいろ話題を振りまいた黒川紀章の設計による新国立美術館についてもう少し書きたい。東京ミッドタウンから向ってるとその美術館はいきなり目の前に現れた。上野公園内の都美術館のイメージが多少あったから随分狭い場所に建ってるなというのが第一印象。規模は比べようもないけど、初めて札幌市民ギャラリーを見たときに似た寂しさを感じた。もっと余裕のある敷地に建てて欲しかった。07-11-10

 

中学時代の先生に会うことができたのも今回の旅の大きな収穫。すでに45年も前になってしまった中学時代が鮮明に蘇ってくるから嬉しい。その当時を先生と共に懐かしく語り合える喜びを噛み締めた。自分の進路に対しても適切なアドバイスをしてくれたのは先生だった。今でも「本当にいい先生だったのだろうか」と反省し気にしていたのは、それだけ真剣に取り組んでもらえた証しと思う。07-11-9

 

しかし、悲惨な1日だけでなく、収穫のある1日でもあった。横浜美術館は大きな展示室をパネルで区切ってるのではなくいくつもの展示室が回り廊下でつながっていてテーマごとに落着いて鑑賞できる。『シュルレアリスムと絵画』も見応えのある展示で大満足。横須賀美術館は外観も館内も素晴らしくもっとゆっくり観て回りたかった。企画は『澁澤龍彦展』に再会。両方とも再訪したい美術館。07-11-8

 

40分位経ってようやく頼むことができ、その5分後にタクシーに乗り込んだときは嬉しいというよりこれで救われたという心境。とにかくこの嵐から脱出して東京のホテルに帰れる喜びが込み上げる。震えがくる一歩手前だったから風邪をひくのが心配だった。一番近くの駅で降り、フォームでまた靴下を絞る。列車に乗ってる間は飴をなめて寒さに耐えた。大雨と強風に泣かされ続けた長い一日。07-11-7

 

体が飛ばされそうになるほどの暴風と大粒の雨でバス停から100mほど離れた美術館の入口までがすごく長い。当然、びしょ濡れ。まずはトイレで靴下の水を絞ってから展覧会場へ。せっかくの素晴らしい展示も空間も帰りが不安で落着かない。案の定、嵐はさらに激しさを増していた。バスをあきらめ電話でタクシーを頼むが空きがない。冷えきった体が心配になる。とにかく電話をかけ続ける。07-11-6

 

27日は朝から夜まで雨で夕方からは強風も加わる最悪の天気。ついてないことにそれがもっとも移動する日にあたってしまった。横浜美術館に着いた時点で靴はすでに濡れ濡れ。横浜駅から歩いたのがまちがい。鎌倉では雨はさらに強くなり土砂降りのなかを長谷駅から大仏までの往復を歩く。靴だけでなくズボンもびしょ濡れ。そして極めは横須賀。台風の接近に伴う暴風と横殴りの大雨。続く。07-11-5

 

もうひとつ、心配だったけどまったく問題なかったのが耳。医者からは飛行機は関係ないので気にすることはないと言われてたにもかかわらず多少の不安は感じてた。もし、影響があるとしたら鼻づまりなのでその兆候があったら風邪薬を飲んだらいいとのアドバイスも受けていた。しかし、用意してた薬を飲む必要もなく無事乗り越えて一安心。これで1年前からの耳の心配は完全に消え去った。07-11-4

 

書きたいことはまだたくさんあって『旅』の話はしばらく続きそう。昨日の夜10時頃、千歳からのバスを降りて我家に向って歩いてるうちに灯りのついた居間のイメージが徐々にふくらんだ。ずっと灯りがついたままの部屋にやっと帰るときがきた。角を曲って恐る恐る窓を眺めると、なんと暗くなっている。まちがいなく暗い。消し忘れでなく消したことを忘れていたのだ。ともかく嬉しかった。07-11-3

 

いよいよ東京最後の日。上野の国立科学博物館へ。ここは幼稚園児から小中学生達までがたくさんいてやっぱり賑やか。そこに紛れ込んでるようなものだからしかたがない。国立にしては情けない内容。近くの国立博物館の『大徳川展』に向うのは年寄りばかり。アメ横を散歩し変容を続ける新宿でスケッチしたあと、モノレールで羽田へ。帰るときはいつも寂しさが募るもの。でも楽しい旅だった。07-11-2

 

ホテルのおにぎりと味噌汁の朝食後、両国にある江戸東京博物館に行く。随分重々しく壮大な建物だなと思ったら、あとで聞くとバブルのときのものだという。小学生や中学生がいっぱいで賑やかなので落着いて見る雰囲気でなかった。外観ばかりが目立って中味は乏しい。そのあと浅草へ行き浅草寺まで往復してから歌舞伎座へ。700円で4階席から一幕だけを観る。いろいろ感ずるところあり。07-11-1

 



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NAKAHASHI OSAMU

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