ある日のひとこと

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

自宅に帰って部屋に入るとがらんとした空間が迎えてくれた。この広さは3ヶ月ぶりくらいだろうか。今朝まで部屋を占領してた作品は明かりの消えた個展会場に立っている。飾り付けのときは慌ただしさでじっくり眺めることができないので明日会場のライトをつけたとき作品がいったいどんな表情で迎えてくれるのか楽しみ。そのときは自分の手を離れた独立した存在として接することができる。04-3-31

 

いよいよ明日、個展の搬入となる。ずっと走り続けてきたからちょっと休めるかなとほっとした気持ちとせっかく調子に乗ってたのに中断するのがもったいないという気持ちが入り交じってる。部屋は予想にたがわずいたるところ山だらけ。梱包のために山を動かし、次には運送車に積み込む順序を考えてまた大移動する。これにも結構時間が必要。とにかく作品が家を出るまでは制作過程の気分。04-3-30

 

嬉しいことにストーブが復活。これで今度の冬の始めの心配事が消えた。多分、戻った理由はおかしくなった原因と同じでないかと思う。それは春の突風。ストーブの調子が悪くなる少し前、煙突からの空気の逆流で燃焼筒が『ボーン』と爆発した。戻った日もやはり強風。何であれこれで一安心。04-3-29

 

郊外の長い橋の真ん中辺りで黒っぽい鳥が同じ位置を保ってる。強い風を上手に受け止めてるんだろうがそれにしても見事。高さは10メートル位 。ここでじっと止まってるということは川の魚を狙ってるのだろうか。それとも何か違うものか。もしかしたら獲物を探してるのでなくただ風とたわむれて遊んでいたのかもしれない。もっと見ていたかったのにあっという間にその鳥の下を走り抜けた。04-3-28

 

ほのぼのとすることでも書きたいと思ってたけど『過激』な話し。『国家指導者殺害による体制転覆や大量 破壊兵器の完全破壊などを目指した攻撃力強化を最優先課題とする。@核の小型化A地中貫通 能力の強化B多弾頭型戦略核の再配備C電磁波や中性子を使った新兵器開発-を提言』これはアメリカの「国防科学委員会」の報告書。こんなことを企んでるんだから『超過激派』と呼ぶべきだ。04-3-27

 

最後のニュースステーションを見た。事故とか事件とか大きな出来事などの過ぎ去った年数に驚くことが度々ある。このニュースステーションもそのひとつ。始まってから18年半が経ったという。初回から見始めニュースのほとんどはこれになっていた。最近、ニュースを見る時間が随分少なくなったが最後というので見ておきたい気持ちになった。55から18を引いたら37か。信じられない。04-3-26

 

制作してるとカット絆を貼れば済む程度だが指にときどき傷をする。一番多いのが人差し指。そのわけはアクリルの縁のでこぼこ具合を調べようと指を走らせたときたまたまできてた鋭い部分で切ってしまう。すーっと切れるからすぐに血は出てこない。痛みもちょっと経ってから感じる。あせってカット絆を取り出し素早く指に巻く。そうすると痛みも軽くて済む。これは便利で助かる必需品。04-3-25

 

以前から自己中心的なところと狂暴性の点でアメリカとイスラエルは親子だと思ってたがどうも違うようだ。親子関係というより兄弟もしくは一卵生双生児に近い。どっちもどっちであまりにも似過ぎてる。自爆はテロでミサイル攻撃は正当防衛だなんてあきれてしまう。もしも自爆がテロだと言うならミサイルは命を奪っても失うことのないテロだと言える。どっちが追い詰められてるかは明らか。04-3-24

 

家の近くを歩いてるとき雪が解けた庭の土からちょこっと顔を出してるチューリップの芽を見つけてしみじみ春を実感した。道路から雪が消えても4月並の暖かさがあってもこんなふうには感じなかった。やっぱり緑のせいだろう。しばらく白一色の世界に慣らされていたから緑の若芽がまぶしく新鮮に映る。これからは花も草も木も日ごとに成長していく。その勢いに後押しされてもうひと頑張り。04-3-23

 

『ないもの』で思い出した話し。それは『どこどこが悪いはずだと疑ってる人に何でもないことを証明して納得させるのが難しい』という医者の言葉。どちらかと言えば悪いところがあるのをうすうす感じていながら『そんなはずはない。まだまだ大丈夫だ』と思い込もうとする人のほうが多いだろう。ないのにあると言うのもこまるがあるのにないと言い張るのも怖い。今はないことを望んでる。04-3-22

 

アクリルカッターの刃を取り替えるため新しいのを着けネジをしめつけたがゆるゆるで固定されない。同じことをしてるはずなのに変だ。よく見るとネジを受けるナットがない。小さな物だから鑑識班のように目をこらして探した。回りを徹底的にかつ慎重に片付けても出てこない。結局それは『思い込み』だった。ネジを反対から入れて解決。『ないものを探す』これほど難しく疲れることはない。04-3-21

 

『過酷な任務を果たしているので小額の慰労は必要』と公の場で恥もなく堂々と道警患部いや幹部が語った。自分達の積立金じゃない税金をかすめることに悪気のかけらもない。他の職業の過酷さをまったく理解してない。それなら国民の多くが仕事のかたがつく度に税金で慰労会をすることになる。ただ特権階級だけに許されてる恩恵なのでそれは無理。議員もその仲間だから黙って聞き流すのみ。04-3-20

 

昨日、もうすぐ春だと喜んでたのに思わぬトラブル発生。部屋がちょっと寒く感じたのでストーブの目盛りを上げたのに火が強くならない。何度上げたり下げたりしても駄 目。そこで原因を探し始めた。ホースの空気溜まりでもなかった。通風口のホコリを取り除いても直らない。燃焼筒のススを取りきれいにしてもやはり回復しない。いじれるのはここまで。何とか暖を取れるのは不幸中の幸い。04-3-19

 

雪がみるみる減って消えていき気温も上がってくると春が近いことを実感する。そしてもうひとつ、部屋の中にいてもしみじみ感じるのは陽の長さ。それもそのはずあと3日で春分の日だ。暗くなってから読んでた夕刊も最近は明るい内に届くようになった。そしてカーテンを閉める時間でも違いがはっきりわかる。夕方の御飯がますます夕飯らしくなってきた。それでもまだまだ冷たい風は吹く。04-3-18

 

『子供だまし』という言い方があるがこれは子供に失礼だ。これだけ嘘つきが多くなったのだから『大人だまし』と言うべき。その意味は=見え見えのわかりきった嘘を押し通 しのらりくらりと時間をかせぎ世間が忘れるのをひたすら待つ大人のよく見かける行動。『子供だまし』は嘘がばれたら誤るが『大人だまし』は嘘に嘘を重ね逃げ得を狙う。『大人だまし』の見事な例は『アメリカだまし』。04-3-17

 

たまに目覚しより早く起きるときがある。今朝がそうだった。いつもより遅く寝たのに何故だろう。もうひとつおかしいのは結構すっきりしてるので早めに起きようか寝ていようか迷いながらもうだうだしてるうちに目覚ましが鳴りそれを止めると急に眠気が襲ってくること。『これで安心して眠れる』と思うからかな。もうすぐ鳴るかと身構えてた緊張が解けるのだろう。これはいつものパターン。04-3-16

 

その場所は道立近代美術館。会場の隅々に座ってる女性のひとり。じっと座ったまま監視してるのも退屈だろうから声をかけたら喜んで説明してくれるかと思ったのに・・。『そんな簡単なパソコンの操作がどうしてできないの』と怒られた感じ。使い慣れてないのは戸惑うもの。もし監視だけが仕事で作品に関する説明は任務外なら「私の仕事でない」とはっきり言うべき。その方がすっきりする。04-3-15

 

「すいません、ちょっと教えてください」と声をかけると20代と思われる女性が『なんなのー』てな感じでめんどくさそうに椅子から立ち上がり近づいて来きたが5mほど離れた所で立ち止まり「エンター、エンター」と冷たい口調で言った。「だからエンターがどこにあるかを知りたいんです」「右側。あとは説明通 りです」と言うなり戻って行った。思わず『アホか』と返したくなった。続く。04-3-14

 

日本の食料の自給率は40%だという。今に始まったことでないとはいえ何だか情けなく怖くもなる。米不足の再来だけでなく戦略的に食料を利用される可能性だって充分ある。凶作なら自国の分が優先されるのは当然だし価格は売り手の側に行く。最後は食べ物を持ってる者の方が強い。そんなこともあってできるだけ国内産を買いたいと思う。安全とかおいしいとかでなく生産者を残すために。04-3-13

 

今度の個展のとき写真の3人展も同時に開く。そのための写真を大きいサイズに引き伸ばしてみると今までとは違う迫力が生まれてきた。初めて頼んだサイズだが慎重に選択したせいもあってほとんどが満足できる出来上がりだった。中にはピントの甘いものもあるけどスナップ感覚だからしかたがない。そのときの気分と瞬間的なひらめきを大切にしたい思う。出会う『間』はかなり偶発的なもの。04-3-12

 

「あれっ」地下への階段を降りながらカードを出そうとズボンの後ろポケットに手を入れたらそこにあるべき財布がない。小銭入れは持ってたから街への往復はできるなと一瞬迷ったが心もとないので家に戻ることにした。忘れたことがはっきりしてるから動揺は小さくて済んだ。多少疲れがたまってきたためだろうか。この前は2年前のやはり忙しい最中だった。今回も忙しさのせいにしておこう。04-3-11

 

そんなに雪の降らないはずの北見では記録的な大雪だったし去年の日高の大雨も異常だった。季節でみても夏は寒く冬は暖かい冷夏と暖冬が続いた。そのうち異常が普通 になっていくのだろうか。地球の温暖化の問題はかなり以前から指摘されてたにもかかわらず取り組みは遅れて事態はさらに深刻化してる。それなのにそれに関する条約を無視して戦争で熱くなってる国には本当にこまったものだ。04-3-10

 

いつから十勝は雪国になってしまったのだろうか。かつては寒いけど雪の少ない地方だったはずなのにいつの間にか豪雪地帯の仲間入り。札幌より積雪が多いからそう言ってもまちがいはない。庭には1メートル近い雪が残っていた。地球規模での気象の変化と乱れは増々加速しそうだ。雪のせいでスケート王国から遠ざかる可能性もある。雪が少なくて寒いからスケートが盛んだったというのに。04-3-9

 

昨日の列車は片道3時間往復で6時間。その時間を有効に使おうと今後のスケジュール、制作する作品のチェック、作品展示のレイアウト、制作以外でやるべきことのリストアップなどをしていた。しっかりまとめておくとあせらないで済む。行きは2時間ほどできたが帰りは1時間半くらいで限界に達して残りは眠ってしまった。夜行列車のけだるい雰囲気と連続する音と微妙な振動が眠りを誘う。04-3-8

 

高等技術専門学院の実習作品展を観るため列車で帯広往復。知り合いが30過ぎに新たな職業として木工家具製作の道を目指して2年前に入学した。その卒業制作。専門的な学習の成果 が存分に発揮されてて観に行ったかいは充分あった。2年でここまでできるようになるのかと驚くほどの出来栄え。もちろん本人の努力が実った結果 。なにより自分の決断は正解だったという彼の言葉が嬉しかった。04-3-7

 

制作中の作品のなかに1辺が30Bの立方形のものがある。仕上げるまでの作業行程は50ほどありそれをすべて完璧にこなすのは極めてむずかしい。一番つらいのは後半のミス。塩ビの上に液体接着剤が飛び散ったりたれたりしたらもう元に戻らない。終わる間際だったら泣きたくなる。多色剃りの木版画の例えば5色刷りで4版まで完璧だったのに最後の5版を失敗してしまうようなもの。04-3-6

 

ひな祭りの桜餅とうぐいす餅を食べたというのに寒い日が続いてる。やはり一気に春に向かうことなく行ったり来りするようだ。何度か春の陽気があったからなおさら寒く感じるのだろう。まだまだ温かい飲み物がいい。最近コーヒーのほか日本茶、紅茶、しょうが湯、ホットかりん、ホットミルクなどメニューが増えた。ちょっと前までコーヒーばかりを1日に5杯も6杯も飲んでたのが嘘のよう。04-3-5

 

道庁の不正報償費に関する元釧路本部長の証言を聞くと真実を語る人の曇りのなさと強さと何よりも本人を感じる。それに対して比較するのも馬鹿らしいが道警本部長の態度と言葉と表情にはどれも当てはまらない。正直過ぎて本性が現れたのはイラク派遣部隊の指揮官の言葉。「隊員が全員元気で日本に帰ることがもっとも重要な任務だ」イラクのためでなく自分達のための『派遣』を素直に認めた。04-3-4

 

昨日は一年に一度100円ショップで買った計算機が活躍した日。8時間ほどかかってその仕事を終えることができた。それは確定申告書の作成。やり始めるまではすごく億劫だが済んでしまうとスッキリするのでやって良かったと思う。後になればなるほどめんどうな気持ちは強くなるもの。レシートや領収書の整理と計算をしていくとどの店の額が多いかでどんな仕事をしてきたかもよくわかる。04-3-3

 

運動不足の解消にと街へは車でなく地下鉄で行くようにしてるが歩く距離が短くて物足りない気分のときは地下街や地下通 路をただ黙々と歩いてる。中心部の二駅分歩ける通路を利用すれば滑る心配も信号待ちもなく安心して歩き続けることができる。外の歩道は今が一番落ち着かない状態だからしかたがない。もっと積極的な人は体育館かジムで思いっきり運動するんだろうと思いつつ地下を歩く。04-3-2

 

おまけの29日も過ぎてついに3月に突入。個展までちょうど1ヶ月。部屋の中には出品する立体作品が積み上げられて大きな塊になっている。これからこれがさらに大きくなり、やがて作品の山に至る所を占領されるだろう。無計画に置くと身動きが取れなくなるので成長に合わせ何度も移動してより良い形の山に変えなければならない。これも大事な作業。搬入直前にはまちがいなく山脈になる。04-3-1

 



ウィンドウズで御覧の方は文字の表示を最小にしていただくと私のレイアウトに近づきます。

 

NAKAHASHI OSAMU

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