ある日のひとこと

 

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

真夏の暑い夜、車で走っていてイヤなこととは、車にぶつかる虫のこと。これはあくまでも郊外での話し。べっとり張り付いた虫はワイパーでもきれいにならない。虫が車にぶつかるのでなく、車が高速で虫にぶつかっていくんだから、虫こそ不運だ。それでも、「虫がかわいそう」なんて気持ちになれないのは、給油のときせっかくきれいにしてもらったフロントガラスが汚れてしまうから。02-7-31

 

帰りの出発が深夜ではないが夜になった。昼に比べると交通量が少ないうえに不馴れな運転手も少ないのでスムーズに走れた。いい意味で要領をわきまえている。さらに絶好の露払いがいたので付かず離れず適度な距離を保って走った。この間隔が微妙。そのせいもあってか昼より30分短縮して札幌の我が家に到着。真夏の夜の走行でどうしても避けられないイヤなことは明日の「ひとこと」で。02-7-30

 

月に一度の恒例の実家での草取りをしていると、斜め向いの公園で元気に遊びまわってる男の子3人のはずんだ声が聞こえてきた。いきさつはわからないがおもしろい会話が耳に入った。「そんなことしたらたくと君のお母さんと先生に言ってやるからな」。たくと君は無言。「そんなのは先生に言うことじゃないと思うよ」。すでに三様のキャラクターが出来上がってる。たくと君は小学一年生。02-7-29

 

隣りに止まった車の後部座席にふと目をやると、赤ちゃんと3才位の子供がそれぞれチャイルドシートに座ってる。子供のことをちゃんと考えてるんだと好意的に思いながら運転席を見て少しショックを受けた。窓を開けてはいるけど、お母さんが煙草を吸っている。そして、走り出すとき、外に出していた指を開いたその瞬間、火の付いたままの煙草は消えていた。表の形だけではわからない。02-7-28

 

町中で緑の芝生の片隅にひっそりと立っている百葉箱を見つけた。そういえば、小学校の校庭のはじっこの大きな木の下にもそれがあった。白い箱の中が気になって、すき間からのぞこうとしても見えそうで見えないからますます気になったものだ。でも、その中を見せてもらったとき、あまりにもがらんとしてるのを知ってがっかりしたのを覚えてる。百葉箱の百葉ってどんな意味なんだろう。02-7-27

 

知り合いではない個展会場で作品を見ていたら、誰かと作者の会話が耳に入った。「たまには売れてるかい」「いや、売らないことにしてるから」「・・・」。会話はそこで途切れた。『売らないことにしてる』と強調されると、売れるけど、売らないんだとも聞こえてくる。だからといって差し上げるというニュアンスでもなかった。どうでもいいんだけど、ふと本当かいとも思った。 02-7-26

 

久々の夏の太陽を充分に浴びた車の中はサウナ状態だった。思いっきり窓を開けても走り出すまではほとんど変わらない。走り出しても車が止まると扇風機も止まってしまう。信号待ちで自分の車がたまたま日陰に入るとほっとする。ほとんどの車は窓を閉めきってるのに涼し気な顔をしてる。「こっちは車から出ても何の変化もないから涼し気に降りられるんだぞ」なんて強がったりして。02-7-25 

 

不況の波がいっこうに収まる気配を見せない。深刻な状況は自分にも身近な人にもいろいろな形で表れている。あまりにも長過ぎる。本当にどんなことがあっても絶対にやり直すのだという強い熱意と行動が必要なのに、反省もなく、借金してまでも無駄 使いを続けたいというんだからあきれる。一時的に大変でも先に希望があれば乗り越えられるはず。それを早く示すことが大事だ。02-7-24

 

昨日は個展の飾りつけをゆっくり楽しんだ。作品は大小とりまぜて余るほどあるから、大きさも組み合わせも好きにできる。それでも、なんとなく目に止まった作品を手にした時点でこだわりが生まれてくるからおもしろい。それを壁に掛けるときにはこだわりもどんどん成長。作品の組み合わせとなればそれは最高潮に達する。納得できる位 置関係は完全にひとつに限られてくる。至福のとき。 02-7-23

 

道路に面した古い小屋にふたつのシャッターが付いていて、その両方に『車庫』と大書きしてある。車庫を使ってる人が自分のために書いたはずはない。誰かにその位 置を教えるにしてもあそこまで大きく書く必要はないと思われるほど大きい。まさか、あんな小屋で怪しいことをするための偽装工作とも思えない。多分、「この前には絶対車を止めるなよ」という威嚇のための大書きなんだろう。02-7-22

 

まだスイカも冷やし中華も食べてない。遠くからバイクの集団走行の音が聞こえてくるが、心無しか迫力不足でさほど不快ではない。彼等も不完全燃焼か。真夜中にはしゃぐ若者の嬌声も花火の爆発音もない。寝苦しい夜もない。じめじめした天気は相変わらずで、良くも悪くも夏の実感がない。02-7-21

 

友人から借りた元ちとせのCDには好きな曲がたくさんあったけど、なかでも「竜宮の使い」というのがとくに気に入った。歌詞にはこんなところがある。『・・・忘れていたけど迷惑な返事・・・望み通 りあなたを魚に・・・恵まれた子供達のたわいなき願い・・・』。過去のたわいない願いを突然実現されてしまったらちょっと怖い。それがたとえ純粋な願いだったにしてもこまるかな。 02-7-20

 

堀江謙一(63)が40年振りの単独大平洋横断に成功。無事成功してくれてすごく嬉しい。68日間の航海。68日前は5月10日だが、5月19日の『ひとこと』には「まだまだ挑戦できるんだということを教えられて嬉しくなった」と書いてある。68日後は9月25日。そのころは本番まであとわずか、挑戦の真っ最中。その日の『ひとこと』にはなんと書き込んでいることか。 02-7-19

 

秋の発表に関することで、いろいろな人と話しをする機会が一気に増えた。初めての人、久し振りの人、そうでない人も含めて随分続いてる。時間はもちろん、かなりのエネルギーを必要とすることもよくわかった。これから3ヶ月間しっかり頑張ばれば、新しい自分も発見できるだろう。 02-7-18

 

中途半端、どっちつかず、あいまい、地下鉄に乗るときも座るときもそんな人が結構多い。まじめではないけど、だからといって立派な本気のワルでもない人達。混んでても半人分空けて座ることにも横にバッグを置くことにも罪悪感はなさそう。その前に人が立ってもまったく動揺した様子は見受けられないし、正しく座り直そうともしない。昨日にも通 じるところがあって寂しくなる。 02-7-17

 

情けない話し。晴れがましい表情で辞任する副大臣の軽さ。口利き問題の本質的なことは一切語らず、何の反省もなく解決には程遠い内容。だというのに、本人はさばさば淡々としてたと誉め讃えるトップにもあきれる。悪いことをした感覚がまったくないんだからあの態度と発言は当然か。 02-7-16

 

納得のいかないこと。大雪山系トムラウシ遭難事故で女性が相次いで亡くなったが、二人とも生きてるあいだに一人にされたように報道されてる。本当なの?。そして、『自力下山した四人は疲れた様子もなく、しっかりした足取りだった。』を読んで疑問がさらに強くなった。複雑な事情があったにしても全員で助けようとして必死に努力したあとが見えてこない。それにも触れないのはなぜ?。02-7-15

 

ついさっきまで、フロントガラスを激しくたたく雨をはねのけるためワイパーが忙しく目の前を行ったり来たりしていた。そんなどしゃ降りだった雨もあがり、回りが急に明るくなり、視界も広がった。右斜め前方にあるこんもりとした緑の山のいたる所からもやのようなものがゆっくりと吹き出ている。地表から吸い取られた陽気が天に向かって伸びている。天女の羽衣に誘われる思いがした。 02-7-14

 

5は1から10の間の真ん中にある。どっちにも属さないはずだけど、四捨五入のイメージが強いせいか何となく10の側にあるような気になってしまう。それが年令となると、その意識はなおさら強くなる。増えることはあっても減ることは決してないからだろうか。ふと思ったこと。 02-7-13

 

3日前に,3枚あったうちの2枚のシナベニヤを買った。すでに補充されてると思ったけど念のため電話で確認することにした。「シナベニヤありますか」確認から戻って来て「はい、あります」「何枚ありますか」「1枚です」「えっ・・・」。それじゃ駄 目だよ。ちょっと遠いけどたくさん置いてある大きな店へと向かった。たくさんあるので、選べて、なおかつこっちのほうが安かった。 02-7-12

 

不安は的中してしまった。気温が低いうえに、台風が北海道を襲ったからたまったもんじゃない。7月の台風が北海道に上陸したのは28年振りだという。おかげで、夏を通 り越して秋の気分になってしまった。暑けりゃさわやかな雨だったはずなのに、まるで寒い部屋に冷房を入れたみたいだ。02-7-11

 

1日24時間は長いか短いか、1日何時間あったらいいと思うか、という質問にいろんな考え方があっておもしろかった。僕はどうなんだろう。子供の頃は毎日が楽しかったからそれで満足してたはず。10代、20代、30代は意欲も体力もたくさんあるから時間が足りなかった気がする。40代で変わり始め、50代に入って、時間をより上手に使いたくなった。なら、今は24時間でいいのか。02-7-10

 

夏の暑さが来ないうちにずるずる7月も過ぎていくのだろうかと思ってたら、今日はようやく夏らしい日射しだった。はたしてこの暑さは続くのだろうか。やっぱり冷やし中華が食べたくなって、冷たいスイカがおいしくて、氷りアイスで体を冷やしたくなるくらいでなくっちゃ。 02-7-9

 

「あれっ」。2階に行こうとしてエスカレーターに近づいてびっくりした。階段のないエスカレーターというべきか、動く歩道が斜めのなってるというべきか、そんなのが2階へとつながっている。斜めに立つからちょっと足を踏ん張らねばならない。それでも、いろいろな人達にとってこの方が便利だし安全だろう。もちろん、下りも同じ。小さなことだけど、初めての体験にわくわくした。 02-7-8

 

急にサウナに入りたい気分になって久し振りに銭湯に行って来た。サウナで汗をかき、ほてった体を水風呂で急冷する。これも楽しみにしてたこと。一気に首までつかる。体がキューンとなって、すぐにズンズンと冷たさが体中にしみわたる。思わず気合いを入れるが、そんな生半可な気合いだけでは長居は無理。すぐに飛び出る。しゃきっとしながらもぼーっとする。両方いっぺんに味わえた。02-7-7

 

魅力的な歌声で人気がうなぎ上りの元ちとせをテレビで何度か見たが、彼女の話しを聞いてるととても23才とは思えない自然体で自分を上手に生きてるのがよくわかる。それだけでもすごい人だ。「これから、年とともに歌いかたや内容も変わっていくんでしょうか」という問いに対して「変わるというのでなく重ねていくんだと思います」と、さらっと答えちゃう。とにかく素敵な人だ。02-7-6

 

大きいと思ってたものが、もっと大きなものを見てしまうと小さく感じる。同じように、新しいものを手に入れると今までのものが急に色あせて古く見えるから不思議だ。同じものでも何と比較するかでそのものの見え方がまったく違う。靴やジーンズを買ったときにそれを強く感じる。その違いがあまりにも大きくはっきりしてるからなおさらだけど、比べてみないとわからないこともある。02-7-5

 

新しくオープンしたホームセンターをちょっとのぞいてみようと行ってみたら、ちょっとではすまなかった。想像してたよりもっと広い。お客もたくさん来てて賑わっていた。同業者は大変だろうが、選択の幅が増えて嬉しい。僕も作品の素材調達に利用する機会が多くなると思う。02-7-4

 

いよいよゴッホ展が始まる。多くの日本人が興味か関心を強く持っていたか、持っている画家のひとりにまちがいない。僕も例外ではなかった。小学生の頃、兄の買ってもらう雑誌に毎月、有名な画家の作品が必ず載っていてそれを見せてもらうのが楽しみだった。そのなかでもゴッホのあの色使いに感激したのを覚えてる。中学2年のとき、初めて手にした自分の画集もゴッホだった。懐かしい。02-7-3

 

新聞におもしろい見出しと記事を発見。見出しは『所得20億円隠す』『社長、馬券につぎ込む』。記事の一部「隠した所得のうち十数億円は馬券につぎ込み、外れが多く、一レースで300万負けたこともあった」。ここまではどおってことない話しだが、実はその社長とは競馬予想会社の社長だという。はたして、自社の情報誌を信じたからはずれたのか、それとも信じなかったからなのか。 02-7-2

 

実家への車で3時間半の行程のうち、山の緑に囲まれて走るのが2時間半、緑のジュータンを敷きつめたような田園地帯が30分、そして建物に視界がさえぎられる街中を30分。こうしてみると、緑を眺める時間がたっぷりあるから運転しながらも結構安らぎタイムになってるのかもしれない。02-7-1

 



ウィンドウズで御覧の方は文字の表示を最小にしていただくと私のレイアウトに近づきます。

 

NAKAHASHI OSAMU

作品の著作権を侵害することのないようお願いします