ある日のひとこと

 

 

 

=そのときどきの、思いついたこと、感じたことを書き留めてます=

 


 

山は淡い色合いに包まれていた。まだまばらで小さな若葉の黄緑、桜のうすいピンク、大きな花びらのこぶしの白、まわりは山肌が透けて見えるグレーの木々、空からは恵みの雨。これから、若葉は一気に活気づき、日々めまぐるしく山の彩 りを変えていくだろう。置いていかれては大変。  02-4-30

 

久し振りの回転寿司で、味にも値段にも大満足。イカ、タコ、さば、とびっこ、サーモン、イクラ、ホタテ、いなり、茶わん蒸し、カニ汁などなど全部で13皿のうち、一番気に入って3皿も食べたのは、なんとナス巻き。ナスビの浅漬けをしゃりに乗せ、海苔で巻いたもの。寿司屋でナスビがうまいというのも変な話しだけど、これはうまい。 02-4-29

 

『ピュロ ピュロッ、ピュロ ピュロッ、ピュロ ピュロッ』。その高い音でぼんやり目が覚めた。電話のようだけど、違う気もする。ふとんから手を伸ばしてみたが受話器はない。それでも、呼び出し音は鳴り続く。「あっ、そうだ。ここは自分の家でないんだ」。そこで、ようやくそれが鳥の鳴き声だとわかった。そのあとは安心してもうひと眠り。実家での朝のひとこま。 02-4-28

 

幼い子がさらに幼い子を優しく気づかってる姿はほんとうにほほえましい。それが、テレビのなかであっても、心が和み気持ちがあたたかくなる。 02-4-27

 

町中を歩いていても、木々は色とりどりの花をつけ、庭の草花も鮮やかな彩りに変わってきたのがよくわかるけど、ここ数日は強い風のおかげでのどかな春の香りを感じとることができなかった。せっかくの桜がすぐ散ってしまわないよう、風にはおとなしくしていてほしい。 02-4-26

 

桃色の花を咲かせた桜の木の下で、のんびりうまそうに煙草を吸っているおばあちゃんが目に入った。パジャマにガウン姿。そこは病院わきの窓のない側の芝生。あきらかに、隠れて吸ってる雰囲気だけどその顔は穏やかだった。きっと、自分を取り戻し、自分にひたれる至福のときなんだろうな。02-4-25

 

ふと、思い立って、3日前から家の中で走り始めた。おかしくなったわけでも、本当に走ってるわけでもなく、あくまでまねごと。もちろん、ルームランナーなんかあるわけがない。なんかと言ったら失礼か。わかりやすく言えば、ジョギング中の人が信号待ちのときにしてるやつ。そう、あれ。どんな狭い場所でもできるのがいい。それでも、20分続けてやるとしっかり汗をかける。気分爽快。 02-4-24

 

「そんな馬鹿な」。なかなか還付金が入金されないので、税務署に問い合わせてみると、「それは、0になってます」と言われた。「ええ〜」。どうしても納得できないので、提出用紙を確認するため税務署に足を運んだ。な、なんと大事な部分の記入もれだった。明らかに、僕のミス。原因が自分の単純な記入もれだとわかってほっとしたが、何度も内容を確認して提出したはずなのに・・・。02-4-23

 

鯨の鳴き声は1万Hの遠くまでも聞こえるという。その周波数は汽笛などに似ているらしいが、幸い人間の耳はそこまでよくないので、いつも汽笛を聞かずにすんでいる。鯨たちはいつもたくさんの鳴き声を聞き続けているということか。それより、どうしてそれが1万H先だとわかるのだろう。 02-4-22

 

倉敷名物『ぶっかけうどん』をおみやげにもらったので、さっそく食べてみた。おいしかった。うどんもそうだがその食べ方も初めてで新鮮な味わいだった。違った食べ方もいいもんだ。 02-4-21

 

久し振りに、我が家に友人が訪ねてきた。事前にわかっていたので、前日、いつもよりちょっとていねいに掃除をした。おかげで部屋も気分もすっきり。これもお客さんの効用のひとつか。 02-4-20

 

テレビ番組のなかで食べ物を粗末にあつかうのを見るのはとてもいやだけど、同じように大食いとか早食い競争も好きではない。もったいない。その意味での食べ物にたいするこだわりは大きい。いわゆるおいしいものを食べたいという欲求はほとんどなく、おいしく食べられたらいいと思ってる。02-4-19

 

つい先日買ったざるそばを食べようと冷蔵庫から出したパッケージを見て驚いた。そこには『ざるラーメン』と書いてある。デザインがほとんど同じなので、以前から買ってた『そば』だと思い込んでた。「まっ、いいか」とあきらめて食べてみたら、これが結構うまかった。もし、店で気づいてたら買ってないから、まちがったおかげで、初めて『ざるラーメン』を食べることができたわけだ。 02-4-18

 

たしか、なんか買いたいものがあったはずだけど、はっきりしない。店に行けば思い出すかもしれないと店内をきょろきょろしながら回ったけどわからなかった。スッキリしないけど、あきらめて店を出て10分後くらいに、ふっとそれが浮かんだ。どうして、今頃。でも、もう、戻る気はしない。02-4-17

 

昨日の逃走事件は無事解決。どこかで一夜を明かしたあと、盗んだ自転車で逃走中に市民の通 報で捕まったという。とくに近辺の人達は落ち着かない時間を過ごしたことだろう。とにかく、新たな事件に発展することがなくてよかった。それにしても、簡単に逃走されたことが気になる。 02-4-16

 

車で夜の国道を札幌に向かっているとき、前方に点滅する赤色灯を発見して、反射的にアクセルを緩めた。道の両サイドにパトカーが止まっている。何か変だ。スピード違反の検挙とは違う。その後も、何度も同じような状況が続いて、ただならぬ ものを感じた。空にはヘリコプターが飛んでいる。帰宅後、夕刊で殺人容疑者の逃走だとわかって、ものものしい雰囲気もうなづけた。 02-4-15

 

例年より2週間も早く、実家の庭仕事をしてきた。いつもより春が早かったので、連休まで待ってられない気分だった。外仕事にはちょっと肌寒いときもあったが、庭は春の準備を整えていた。チューリップはもう少しで花を咲かせそう。負けずに草たちもいっせいに出てくるんだろうな。 02-4-14

 

郊外にあるギャラリー、ふたつに初めて行ってみた。共通点は建物自体がすでにいい雰囲気をかもし出していることと、庭も大事な役割を果 たしてること。内装もしゃれた造りだけど、違ってたのは展示の内容と傾向。たった一度の訪問でも、そのギャラリーの方針がしっかり伝わってくる。 02-4-13

 

『今年あたりは阪神にも頑張ってほしい気がする』と、3月29日の「ひとこと」に淡い期待を込め、軽い気持ちで書いた。ところが、なんと、誰も想像しなかっただろう夢のような快進撃。熱狂的な阪神ファンは、なんだか信じられないけど嬉しくて、まさに夢のなかにいるにちがいない。 02-4-12

 

ジャズのサマータイムを聴きながら焼そばを食べたら、これが結構合ってた。なんかいい感じっていう程度のことだけどね。食べるリズムか、それともたまたまか。多分、あとの方だろうけど、御飯と味噌汁と焼き魚だったら違ってた気がする。音楽と食事の相性もあるかもしれない。 02-4-11

 

新聞を読んだあと、目がショボショボして、頭もボーっとなった。焦点がうまく合わなかったせいだろう。それにしても、この『ショボショボ』、うまく感じをとらえてる。ほかの言葉にも言えるわけだけど、これも、誰かが思わず言ったものが広まったのだろうか。とくに擬態語は不思議だ。02-4-10

 

おもしろいというには深刻すぎるけど、興味深い連休事情が新聞に載っていた。最長が14日で、最短が9日。それは、売り上げが伸び悩んでるほうから順調なほうに向かって徐々に日数が減っていくという。あれ、少し前の状況と逆転してる。『貧乏暇なし』が『貧乏暇あり』になってしまう。 02-4-9

 

ある女性の話し。自分の好みにぴったりの服が目に入り、迷わず買った。嬉しくて弾む気持ちで家に帰り、たんすを開けて驚いた。まったく同じ服が掛かっている。一ヶ月前にその店で買ってたのだ。あとで、違う服に変えてもらったというが、この話しわからないでもない。僕の場合は絵の具だけど、充分あるのにまた同じ色を買ったことが何度かある。好きなものには自然と手がのびる。 02-4-8

 

春を実感するものはいろいろあるけど、そのひとつがタイヤ交換。気分も車も軽くなるはずだけど、最近は新しいスタッドレスから古いスタッドレスへの交換なので、ほとんど変わらない。スパイクから夏タイヤへの交換の時代はなんといっても車の中も外も静かになるのが嬉しかった。 02-4-7

 

すっごく安いけど、おいしい塩ラーメンを家で食べた。うますぎてこまるくらい。何がこまるかといって、わざわざラーメン屋で食べる気がしなくなるから。それは、目玉 商品のせいもあり2食入りでわずか180円、もちろん生麺、スープ付き。ヘタなラーメン屋よりずっとうまい。 02-4-6

 

似たものの親子か兄弟、それがわがままで戦闘的ときてるからこまったものだ。それはアメリカとイスラエル。相手を責めるだけで自分を振り返ることはいっさいない。より力のあるものが、なぜ、どうしてこうなるのかを真剣に考えないかぎり解決はありえない。 02-4-5

 

いずれわかることを隠して傷を深める。最近、このパターンが多いな。間をつくってそのうちうやむやになるのをじっと待つ。これは、ある一部の人間の専売特許だと思ってたけど、そうでもないようだ。思ったより広く深く浸透してる。このままでは日本から正直者がいなくなる。 02-4-4

 

『片仮名 朝鮮半島生まれの可能性』の見出しを新聞に見つけて驚いた。歴史的、学術的にカタカナは日本で生まれたということの明確な根拠があるもんだと思ってたけど、そうでもないのだろうか。その点がはっきりしてないという事実を知ったことの驚きのほうが大きい。 02-4-3

 

デパート、専門店の入ってるビル、中心部の商店街、そして郊外まで足をのばして、二日がかりで絵画教室のモチーフ探しをしたが、本当に欲しいものはついに見つからなかった。その時代のはやりや売れ筋の変化で商品が変わるのはしかたがないけど、以前、モチーフを買ったことのある店のほとんどが消えていて驚いた。たまに買う僕としては非常にこまる。“たまに”だから駄 目なのか。02-4-2

 

偶然、さすがと思わせるものを発見した。年輩の女性がよく行くことで有名な店に入ってエスカレーターで6階まで上がり、欲しい物を探したが見つからず、今度はエレベーターで降りようとしたとき、それを発見した。普通 の3倍はありそうな大きな上向きと下向きの三角のふたつの押しボタンには大きな字でこう書いてあった。『のぼりたい』『おりたい』と。何だか楽しくて嬉しくなった。02-4-1

 



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NAKAHASHI OSAMU

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